ソフトバンクのCMオーディションでモノマネ炸裂、でも落選!?(ゲスト:松村邦洋)【前編】

モノマネの本質は相手を好きになることだと思う

澤本:たけしさんがちゃんと掛布さんに変わるから、すごい。

松村:声の質が似てたんです。

澤本:うん(笑)。

松村:似ている質の声っていうのがある。何かこう本筋の声が3つぐらいなんですけど、それがまあ分家みたいなもんですね。徳川のひとつの線の中にも尾張家があったり、紀伊家があったり……。

一同:(笑)。

松村:御三家があって、御三卿があるように、喉にも分家がどんどん広がっていってモノマネになるけど、基本的には3種類ぐらいだと思うんですよね。それがなんかごまかしごまかし分家に分かれるみたいな感じにはなりますよね。

澤本:例えばどなたかがしゃべっていらっしゃるのを聞いて、「これできるな」っていうのはすぐ判断がつくんですか?

松村:基本的に、その人のことを好きになることが僕は大事だと思うんですよね。やっぱりディレクターの方なんかは好きなディレクターの編集になってしまうように、野球でもやっぱり掛布さんが好きだったら掛布さんの打ち方だし、クロマティーが好きだったらクロマティーの打ち方だし。

「学ぶ」っていうのは、最初「真似る」から入ると思うんですよ。真似から入ってそれを本物にする作業もあるんでしょうけど、真似ってね自然にその人の真似になっちゃっているから。その人のパターンになるような、伝統的なものを真似ているような気がしますけどね。

権八:だからすごく愛情を感じますよね。

中村:そうですよね。

権八:Wikipediaとか見ていたら、お中元とか、モノマネをする対象の方に送っていると書いてありましたけど。

松村:そうですね、でも江戸時代からの慣わしですからね。

一同:(爆笑)。

松村:赤穂浪士はそれでしくじったと思ってるので。浅野内匠頭もそうですけど。

澤本:あー、そっか、そっかあ。

松村:自分のモノマネをコージー冨田くんとか、ホリくんとかがやった時に、ものすごい恥ずかしかったんですよねー。「俺はこれをやっていたのか、皆さんに!」と思ったら、何か償わなきゃいけないなと思って。それがきっかけで、お中元とお歳暮でハムを送るようになりまして。津川雅彦さんも生前、「松村、このやろう、僕のモノマネはね、全然似てないよ。あんな首を動かすなんてね、ダメだよ!僕あんなふうにね、やってはいないよ!」

一同:(笑)。

松村:それで一度ハムを送ってから、「松村ちゃん!これでいいのかな?」って首を動かしていただいたっていう。「これでいいのかな?松村ちゃん。あとは何?クセは何?」って向こうに似させていただいて。自分の努力は50%だったっていう。あと半分はもう、それは津川雅彦さんの努力だったっていう。「負担かけるな!」ってみんなに言われました。

一同:(笑)。

<後編につづく>

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