何かを得ると何かを失う、プライベートはなかった『電波少年』時代
中村:『電波少年』の頃はもう、迂闊にひとりで外に出られないくらいだったんじゃないですか?
松村:そうですね、出られないです。出かけるとよく絡まれてね。ほんとよく追いかけられてました。みんな止めに入らないんですよね、番組のロケだと思われて邪魔しちゃいけないだろうと思って。
一同:(笑)。
松村:ロケじゃねーよー!と。何かを得ると何かが足りないんですよね。番組が当たるってことは、そのぶんだけ自由はなくなりますしね。プライバシーとか、そういうものはなくなる。その分だけまた番組が当たったりするから。何かがいいと何かが悪いです。全部が全部うまくいくってことは、その人の運の量を比べたら、やっぱりどっかで削らなきゃいけませんよね。うまくはいかないですよね。
澤本:あの、マラソンをやられていて一回お倒れになったことあったじゃないですか。その前と後とで何かしら考えが変わったりしましたか?
松村:んー、三途の川が今住んでいる中野区の神田川につながっていたのかなとか思ったりしました。命を救ってもらったんで、相当運のポイントを使ったような気がしますね。
澤本:うーん。
松村:腹筋って辛いけど、でも腹筋するとそれだけ筋肉が腹に付くように、心が辛いことは筋肉の代わりに何がつくんだろうって。じゃあ運がつくんじゃないかなあって思うことがありますけどね。
澤本:うんうん、なるほど。
松村:よく努力している人が結果が出るかと言ったら必ずしもそうとは限らないですけどね。CMプランナーの世界でも全員が全員、努力した人が結果が出るとは限らないんでしょうけど、でも結果が出ている人は、努力してますんでね。達川(光男)さんがおっしゃっていましたよ。「あのー、結果が出ている人はね、広島の達川ですよ。あのー結果の出ている人は間違いなく努力してますよ。それはね、いいますよ。3密じゃないですよ、達川光男ですよ……」
一同:(笑)。
松村:「せんだみつおじゃないよ。相田みつをでもないよ、やっぱりね、みつはみつでも壇蜜じゃない。達川光男ですよ。三つ子の魂百までですよ。みつみつでね、密は避けましょう。避けにゃいけんよ、やっぱりねあのねー。たつみつですよ、たつみつ」。
一同:(爆笑)。