フクナガエンジニアリングは、1994年に設立した、フレコンバック(大きな土嚢袋)事業・工場内で使われるフォークリフトのタイヤ販売事業を行う企業だ。30数名と少数精鋭の社員は、個性的かつ海外メンバーが多く在籍するという。また、社内の雰囲気がよく社員自体が楽しく仕事ができる環境にあるという。
橋本氏は、同社で営業事務を経験し、マーケティンググループで、ホームページの改善、メールマガジンの配信、広報対応を担っている。
『第9期 Web動画クリエイター養成講座』を受講したきっかけは、上司からの紹介だったという。「コロナ渦で、動画の活用がいっそう広がり、自社でも必要になる」と受講を勧められたと話す。
そんな橋本氏は、動画の作成はこれまで未経験だったという。受講を通して「生活の中でWeb動画への意識が高まり、こんなところでも動画が使われているんだ、と気づくようになりました」と話す。
講座で学んだことで実務に活きている点が2つあるという。
1つは「『動画を見る人が、どんな行動をとるかを理解して、それに合った企画のメソッドを使う』ことです。視聴者として動画を見ている分には、いい動画だなぁ、としか思いませんでしたが、良い動画だと感じるものには、動画に合う手法や表現方法が使われて動画が作られていることを知りました」。
2つめは「1つめに加えて動画に『感動させる仕掛け』が必要だということです。動画を作る技術があっても、視聴者が感動するポイントが無ければ、拡散されないし、次は見てもらえないかもしれないと考えるようになりました」と話す。
本講座では、個人演習として『受講者自身が担当している商品・サービスの動画作成(60秒以内)』を行った。橋本氏はこの取組みにあたって、同社のM2タイヤを選んだ。
「1度、構成を作って、動画を作成しました。視聴者の気持ちになってみたところ、何か違うな、と思いました。その違和感が、お客様の課題感を動画の終盤に入れていたことだと思い、冒頭に移動させようと閃きました。よくある課題を知ってこそ、視聴者の方も“自分も悩んだことがある”と感じられ、商品にも興味をもってくれると思いました」。
また、商品の表現方法については「これまでM2タイヤの紹介は、ホームページやパンフレットで、写真と文字で紹介していました。商品の価値である、タイヤの交換時期を示してくれるオレンジ色が見えることの表現が難しいと感じていました。そこで、初めてこの商品を知られる方にも、タイヤの交換時期がひと目でわかって安心できるという価値を、驚いてもらえるように心がけました」と話す。
講義では、受講生が作成した動画を視聴し、レビューをし合う時間もあった。提出された動画はどれも工夫が凝らされていたが、その中でも橋本氏の動画は、視聴中から講師と受講者の感嘆の表情が見られた。
橋本氏は「営業職であれば、リアルなお客様の感情を見やすいと思います。現職のマーケティングでは、結果を数字で見られますが、お客様のリアルの感情は、比べるとあまり見られない部署だと感じています。こうした状況で、他の受講者の皆さんの反応が見られたことが嬉しかったです」という。
また、この動画を社内で共有したところ同じく好評だったという。
「顧客からも『こうした動画は無いですか?』という問い合わせに『ちょうどできました!』とご案内することができました。見せるものがあるから、お客様にもご案内ができるし、見本として商品を送ることはできないとしても、商品を感じてもらえる動画コンテンツは沢山あったほうが良いなと思うようになりました」と話す。
受講後の2ヶ月間の実績を尋ねたところ「何と言っても動画をつくる機会が増えました。例えば、フレコンバッグの安全な使い方や、タイヤの取り付け方動画を作成して、公開しました。また、新規問い合わせをいただくための動画の企画もしました。撮影・編集は得意な社員の方に任せて、企画に注力しています。今度は、弊社で初めてYoutube動画広告の出稿を行うために、準備を進めています」という。
最後にこれからの抱負を聞いた。
「これまでホームページでは文字と写真をメインに情報発信をしていましたが、これからは動画コンテンツを使って、お客様とのコミュニケーションの最適化をしたいです。動画は、リアルな営業と文字や写真などの静止画の間にあるマーケティングの手段だと理解したからです。例えば、ニッチな商品であるフレコンバックは、初めて使われる方が多くいらっしゃるため、動画で使い方やどういう商品なのかを事前に分かりやすくすることで、お客様の課題を解決することができると思います。お客様に最適な商品を見つけていただけるようにしていきたいです」と語ってくれた。
「Web動画クリエイター養成講座」でした
Web動画の重要性が高まる一方で、企画から撮影編集、発信まで、実務に活かせるレベルまでを学ぶ機会は少ないものです。
本講座は、ビジネスの目的を達成するための課題別のWeb動画の企画方法や、ひとりで始められる撮影・編集のポイント、話題化のためのプランニングのコツを全8回でマスターできるカリキュラムとなっています。
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