牛丼チェーンの松屋フーズ(松屋フーズホールディングス)では、Twitterキャンペーンを中心に松屋フーズのみで利用可能な「松屋フーズ専用QUOカードPay」を活用。そのメリットや成果について、同社事業推進部の田中英介氏(販売企画グループ 兼 CRMデジタルプロモーショングループ チーフマネジャー)に聞いた。
松屋フーズが「QUOカードPay」を取り入れたのは2020年4月。主に公式Twitterアカウント(@matsuya_foods)で、新商品の発売に合わせ話題化、初動を最大化させるためにフォロー&リツイート(フォロリツ)キャンペーンのインセンティブとして活用している。
通常「QUOカードPay」は加盟店どこでも利用できるが、同社では松屋フーズのみで利用できる「専用券」として活用しているのも特徴だ。
同社は新型コロナウイルスの影響で、4月~9月の既存店の客数が20.4%落ち込むなど売上減少が続いた。そんな中、「QUOカードPay」を使ったプロモーションが、カンフル剤のひとつとして機能している。主には、新メニュー告知(認知拡大)と、新規顧客獲得を狙って施策を組み立てている。
「QUOカードPay」の特徴は、大きくは4つある。
①50円から1円単位で自由に金額設定が可能
②最短で即時発行可能で、キャンペーンのスケジュールに柔軟に対応できる
③商品やブランドに合わせて無料でオリジナル画像の券面がデザインできる
④さらに利用者は個人情報やクレジットカードなどの登録が不要で、簡単に、すぐに利用ができる(そのためメールやSNSでカンタンに贈れるのでTwitterとの相性もよい)。
これらを活かした同社の取り組みを具体的に見ていこう。
フォロリツキャンペーンでTwitterトレンドに
まず行ったのが、4月28日に投稿したフォロリツキャンペーンだ。テイクアウト限定で税込300円(通常は税込320円)となった牛めし(並)を3個買える金額と同額の「QUOカードPay」900円分を10人にプレゼントするものだ。田中氏によると、投稿してすぐに大きな反響があった。結果的にリツイート数は1万1000を超え、「いいね!」数も約2500獲得した。この「QUOカードPay」を松屋フーズでのみ使える「専用券」として発行した。
「反響の大きさには正直驚きました」と田中氏。フォロリツキャンペーンは、その後も新商品発売のタイミングで商品と同額の「QUOカードPay」をプレゼントする形などで実施し、Twitterトレンド入りを何度も果たしている。「最初は1カ月に1回でしたが、“2週連続キャンペーン”を試したところ2週ともトレンドに入るほどの反響があったので、現在は頻度を上げています」と話す。
その効果は、実際の売上数値にも反映されている。田中氏によると、同社ではこれまで新商品の売上予測に対する結果はほぼ100%だったが、「QUOカードPay」を導入してからは120%ほどで推移しているという。田中氏は「最近ではそれを見込んで予測を出されるようになりました(笑)」と嬉しい悲鳴をあげる。
松屋フーズでは以前から自社発行のクーポンを用いて、天気予報と連動して配信する「雨の日クーポン」を実施している。「雨の日クーポンは既存顧客へのリピート施策としては機能していますが、新規顧客を獲得し、勢いをつけたいシーンにおいては、『QUOカードPay』を活用するようにしています」「さらには松屋フーズのみで使える『専用券』として発行しているため、新規顧客の獲得を実現しながらも、必ず松屋で利用してくれるので客単価増にもつながっています」と田中氏。
さらには、利用者はギフトとして受け取るため、心理的に贅沢しようかなと思ってもらえるところも、客単価増につながる大きな要因になっているのではと分析する。
最もコスパの良い新規顧客の獲得手段
同社は4月の導入から半年以上が経ってもなお、「QUOカードPay」を継続して利用し続けている。田中氏はその理由について、「コストパフォーマンスの良さ」と「オペレーション面の便利さ」を挙げる。
LINEの公式アカウントやキャッシュレス決済アプリなどを活用したプロモーションも行っている同社。その中で「QUOカードPay」は、新規顧客の獲得手段としては最もコストパフォーマンスが良いツールだという。
特にTwitterでのフォロリツキャンペーンは、トレンド入りするほど拡散力が高いため、多くの新規顧客を獲得できている。実際に、4月には約18万人だったフォロワーが、11月には26万人にまで伸びた。田中氏によると、Twitterのフォロワー数は1キャンペーン当たり3000人ほど増加するため、1フォロワー当たり20円程度で獲得できている計算だ。Twitterへの広告出稿に比べても効率よく集められているような状況だ。
「キャッシュレス決済アプリはユーザーが多いので爆発力がありますし、LINE公式アカウントも効果的ですが、1回あたりの施策で大きな予算が必要になる場合もあります。それに比較して『QUOカードPay』は少額で始められるにもかかわらず、これだけの認知が得られるのはすごい」と社内でも高評価を受けている。
デジタルで完結するため人件費も大幅削減
オペレーション面でも、作業時間と人員が大幅に削減された。以前にもTwitterを活用した食事券のプレゼント企画は行っていたが、そのほとんどがアナログ作業だった。目視でコメントを確認して当選者を選出し、配送先をダイレクトメールで聞いたうえで、郵送で食事券を送っていたのだ。
これらの作業は4〜5人が手分けして行っていたが、「QUOカードPay」に変更してからは1人で十分になった。田中氏は「人件費に関しても、コスパの良さを実感しています」と話す。
また「QUOカードPay」は、QRコードを読み取るだけで受け渡しを行うことができる。松屋では店頭の券売機にかざすだけで利用できるようにしており、これまで大きな工数がかかっていた「クーポン券の受け渡し」についても、デジタル化を実現している。
業界全体を盛り上げる「牛丼専用QUOカードPay」も?
「QUOカードPay」の券面デザインは無料で自由にデザインできる。さらには、CMなどで露出も増えてきている「QUOカードPay」のキャラクター「クオとペイ」を画像に盛り込むことも、場合によっては可能だ。認知も上がり始めているキャラクターとコラボすることで、キャンペーンを盛り上げる効果も期待ができる。
田中氏はさらに「QUOカードPay」の自社だけにとどまらない活用の広がりを想像する。
過去に、Twitter上で企業の枠を超えて、普段は競合である吉野家をはじめ、肉関連の外食企業5社で相互送客を狙って「肉レンジャー」という企画を行ったことがある。「現在の専用券は松屋のみで使える設定にしていますが、利用できる店舗の範囲は自由に設定することが可能です。肉レンジャーのような企画に『QUOカードPay』を絡ませて、例えば牛丼チェーンを横断して利用と配布が可能な『牛丼専用QUOカードPay』をつくって業界を盛り上げられたら面白そうですね」などと話した。
同社は今後も専用券をはじめ、「QUOカードPay」を活用したキャンペーンでSNSとリアル店舗をスピーディーにつなぎ、来店と購買を促進していく予定だ。
・QUOカードPayについて詳しくはこちら
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