『すぐおわ』でラジオドラマをつくれば、一回でもザワつかせられる(ゲスト:鈴木おさむ)【後編】

パワハラ、セクハラ対策に悩む50代のサラリーマンを主人公にした漫画を始めた

権八:おさむさんは、やっぱりテレビの人って感じがあって……。だけどいろんなことをやられていますよね!今後も何でもやっていくって感じですか?軸足というか……。

鈴木:『M』みたいな話をいただいてやるのもいいんですけど、自分の発信したいものがあるとするじゃないですか。それを何で表現できたら面白いかなっていうふうに考えていますね。

権八:抽象的な何かがあって、その出目(意:出口、出ていく場所)はどこであっても良くて、ニュートラルに。

鈴木:そうなんですよ、一個やりたい漫画があったんですよ。今ずっと連載している漫画もあるんですけど、それとは別に。80年代の肉食の上司みたいなテーマでやりたいなって。それこそ澤本さんくらいの年代の人で、今パワハラ問題とかで、会社でなかなか窮屈な思いをしている部長世代を漫画にしたいなとずっと思っていたんです。そんな時に、普通だったら出版社に行って……ってなるじゃないですか。だけどなんか違うなって思って。それで、コルクの佐渡島さんに相談したんです。

「こういうことをやりたいんですけど、Twitterとかでやったら面白いんじゃないかなぁって思うんですよね」って。そしたら佐渡島さんのマンガ塾があって、「この漫画家はたぶんその企画に合うから」って紹介してくれて。それで今やりとりして、「TwitterとInstagramとお互いのアカウントにアップさせちゃおうよ!」みたいな感じで漫画をつくっているんですよ。

澤本権八中村:へえーー

鈴木:自分のやりたいことがあって、でも出版社に言って、何々に言って……っていうハンコが多いのがちょっと面倒くさいなって思っちゃうので、自分の今やりたいことがあったら、とにかくスピードでつくりたいというのがありますかね。

権八:すごいなあ!その80年代のやや肉食な……澤本さん的な(笑)っていうのは……

一同:(笑)。

鈴木:澤本さんじゃないから(笑)。

権八:(笑)。それをドラマでも舞台でもなくて、漫画でやりたいと思ったのはなぜですか?

鈴木:それはですね、もう言っていいと思うんですけど、あの『ティラノ部長』って言ってですね~。

権八:ティラノ部長(笑)!?

鈴木:ティラノサウルス、恐竜の擬人化になっているんですよ。うちの子どもが今4歳なんですけど、2歳から恐竜にハマり始めて、恐竜ショーに行くじゃないですか。そうするとティラノサウルスが出てくるとみんな泣きわめくんですよ。

権八:(笑)。

鈴木:そうするとトリケラトプスが最後に出てきて。トリケラトプスって草食なんですけどティラノサウルスは肉食で、恐竜を食うじゃないですか。そうすると最終的にティラノサウルスとトリケラトプスが戦うんですけど、みんなトリケラトプスのことを応援するんですよ。

中村:そうですよねー。

鈴木:それ見ている時に、すっごいティラノサウルスが切なくなってきちゃって…。

一同:(笑)。

中村:肉食側のね。

鈴木:そうなんです。肉食側がね、バブル期を過ぎた50代のサラリーマンとすごくかぶったんですよね。

一同:(爆笑)。

権八:面白い!

鈴木:80年代、90年代はイケイケを求められて、大学はアメフト部、みたいな感じで……。営業でも、めっちゃ酒を飲まされてっていうルールでやってきた人が、急に今部長職になって……。これテレビ局に多いんですけど、急にパワハラだ何だと言われはじめて。20代の女子の目を気にしたりとか、飲み会にも声をかけられないみたいな……そんな姿がすごくかぶったんですよね、ティラノサウルスと。

一同:(笑)。

鈴木:それで僕が『ティラノ部長』って名付けて、スーツ姿なんだけど顔がティラノサウルスっていうことで、それをやりたいなってずっと思っていたんです。それで、漫画だと思ったんです。

権八:確かにそのネタ、そのコンセプトは漫画かもしれませんね。

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