横浜市と東急が、郊外住宅地の再生に取り組む「次世代郊外まちづくり」。田園都市線沿線の「たまプラーザ駅北側地区」で活動を続けてきた知見を活かし、新たな取り組みが始まっている。
東急は11日、青葉台駅から徒歩3分に位置する、青葉台郵便局の空き区画を活用した地域交流拠点「青葉台郵便局プロジェクト(仮称)」を来年4月上旬に開業すると発表した。郵便局の2~3階をリノベーションする。
2階エリアは、テレワークなどで利用できるワークラウンジや、交流の場となるブックラウンジ、イベントやセミナーでの利用が可能なワークショップスペースを設ける。ワークショップスペースでは、青葉台エリアの郵便局や、商店街・大学などと連携し、イベントなどを開催。地域の交流拠点を目指す。
3階エリアは、横浜市による「郊外部における働く場の創出事業」の拠点として位置付けた企業や、地域の事業者向けの小規模オフィスとして運営。持続可能な郊外住宅地のオフィスビジネスの検証を行う。
田園都市線沿線の住宅地は「働く場」の不足や少子高齢化、コミュニティの希薄化などの課題を抱えているが、青葉台エリアは、図書館のように読書や作業ができる場や憩いの場・活動の場が少ないとの声が多く聞かれているという。本施設では、コワーキングスペースや小規模オフィスの設置によって、「住む」「働く・活動する」が融合したライフスタイルの実現を推進したい考えだ。
「たまプラーザ駅北側地区」における、次世代郊外まちづくりの産学公民の取り組みについては、書籍『次世代郊外まちづくり~産学公民によるまちのデザイン』にまとめられている。