三越伊勢丹ホールディングスは現在、店頭を中心に「MERRY FUTURE CHRISTMAS」と題したキャンペーンを展開中だ。また、Webではオリジナルムービーとスマートフォンで送ることができるメッセージムービーカードを公開している。
同社では、2018年度より「MERRY FUTURE」をクリスマスキャンペーンのタイトルに掲げている。平成最後のクリスマスである2018年に、次の時代への期待を込めて「すてきな未来を」を意味するフレーズとして設定した。その後も普遍的な想いであることからタイトルとして継続。特にコロナ禍に見舞われた2020年は、明るい未来への願いも込めてタイトルの使用を決めたという。
2018年の「MERRY FUTUE」開始時に、次の時代を見据えて「未来に残したい10のこと」というキーワードを設定し、それぞれの言葉を象徴するキャラクターを考案。イラストレーター ジェラール・デュボワ氏にビジュアル化してもらった。このキャラクターは店内の装飾やウェブサイトなどで活用されている。
「2020年は、こんな世相だからこそ、あたたかな希望を抱いてほしいという想いから、10のキーワードのうちの『HOPE(希望)』をフィーチャーしました。希望の星に乗った少年をメインキャラクターにキャンペーンを構築しました」と、全体のクリエイティブを企画した日本デザインセンター クリエイティブディレクター/アートディレクター 矢内里さん。
2020年度のクリスマスのメインコピーは、「希望はうまれる、あなたから。」。これはキャンペーンタイトルやキーワード、テーマソングである『星に願いを』を踏まえてつくられたコピーだ。「コロナのさまざまな影響により、先の見通しが立ちづらい不安な世の中であっても、一人ひとりの行動や言葉、存在から希望が生まれることを伝えたいと考えました。希望は訪れるのを待つものではなく、自分たちで生み出すことができるものという前向きな想いも込めています」(同/コピーライター 丸山るいさん)。
「希望の星」にフォーカスした2020年は、夜のクリスマスヴィレッジという設定で全体を組み立て、みんなが家に帰った後の時間を表現した。キャラクターたちが住むそれぞれの家(窓)にささやかな物語があって、そこに希望を乗せた小さな星が訪れるというコンセプトムービーをつくり、メッセージを託す意味で『星に願いを』を使用した。歌うのは、ジャズシンガーのグレゴリー・ポーターだ。
「ノスタルジックな世界の中にどこか未来的なエッセンスを込める、という切り口でスタートした『MERRY FUTURE』クリスマスですが、2020年はより素朴で、誰もがやさしい気持ちになれるようなハートウォーミングな世界を目指しました」。
キャンペーンの主要コンテンツは、メッセージムービーカードだ。「希望を運ぶ」というコンセプトムービーの世界観を凝縮したもので、自分でオリジナルアバターを作るとムービーが完成。SNSを通じて送り合うことができる。コロナ下において皆で集まったり、出かけることが難しい現状を踏まえて「誰かを想うあたたかい気持ちが距離を超えて行き交う、そんなクリスマスになればと願っています」と、矢内さん。メッセージムービーカードは、12月25日まで楽しむことができる。
スタッフリスト
- 企画制作
- 日本デザインセンター
- CD+AD+映像編集
- 矢内里
- D
- 松岡明日香、中村円香
- C
- 丸山るい、深澤冠
- Pr
- 渡辺令法
- I
- Gérard DuBois
- カリグラフィ
- Benoit Berger
- デジタルプロダクション
- GENEROSITY Inc.
- 映像編集
- noadd inc.