グランプリは揉んで飲むアイス「monomu(モノム)」
決勝大会での10チームによるプレゼン審査を経て頂点に立ったのは、東北芸術工科大学の学生によるチーム「狂人(くるんちゅ)」(鈴木惇平さん、尾形舜さん、木村琴音さん)。
アイスの消費量が少ない高齢者に着目し、アイスを手に取りづらい原因となっている「固い・冷たい・溶ける」を解消する、揉んで飲むアイス「monomu(モノム)」を提案。森永乳業のコーポレートミッションを考慮した点も高く評価され、見事グランプリを受賞した。
グランプリ:チーム「狂人(くるんちゅ)」
(課題:森永乳業/アイス消費シーン拡大について 課題と打ち手)
課題ごとに選ばれる「協賛企業賞」は、「アイス消費シーン拡大について 課題と打ち手」ではチーム「goo」(天野豪紀さん、加藤はるさん、中林巧さん)、「チェリオの大学生の消費拡大をするための企画」ではチーム「Hirosisters」(遠藤愛菜さん、石川千紘さん、皆木虹澄さん、平塚南海さん)がそれぞれ受賞した。
消費者のインサイトを捉えた企画も
審査員からの総評は次の通り。
今回は、アイスクリームという比較的身近な商材が課題でした。学生の皆さまにとっても分かりやすかったのかなと思いながらも、改めて考える難しさもあったのではと思っています。
アイスクリームは、96.5%の人が「好き」と答える食べ物です。美味しい、甘い、ということも人気を支える大きな理由ですが、食べることによって人にどのような感情を与えるかという部分が大きいのではないかと思っています。そこに、消費者のインサイトが隠れています。
今回の発表の中にも、消費者のインサイトを捉えられているものがありました。今後もその考え方を続けていただけたらと思います。本日はありがとうございました。
●深田治稔氏(森永乳業マーケティング統括部 マーケティング開発部 冷菓マーケティングG アシスタントマネージャー)
あっという間のイベントでした。チェリオは嗜好度の高い商品です。課題を提出する上で、この商品をたくさんの人に知っていただく難しさがあったのではないかと思います。それを少しでも感じていただき、今マーケティングを勉強されている学生の皆さまの、何かお役に立てば幸いです。ありがとうございました。
●ハヤカワ五味氏(ウツワ 代表取締役)
私自身も気になるアイデアがたくさんあって素敵な時間でした。課題の捉え方については、ビジネスを回している立場としては、もっと直接消費につながるアイデアがあっても良かったかなと思っています。
また、インフルエンサーを活用する案も多くありました。インフルエンサー案件が来る身として感じるのは、どのような人たちに対して、どのような切り口でアピールすべきかが、具体的に落とし込まれた企画だと効果が表れます。ぜひ今後の参考にしてください。
●阿部広太郎氏(電通 コンテンツビジネス・デザイン・センター コピーライター/プロデューサー)
今回はプレゼンの代わりに、制限時間内の動画を提出していただきました。チームによって演出の違いがあったと思います。オンラインでのプレゼンは、いかに相手にとって見やすく、かつ最後まで惹きつけるものが重要になるかが分かったのではないでしょうか。ほかのチームのプレゼン動画を見て、いいなと思った部分はぜひ参考にしてください。
また、課題に対しては、いかに自分たちなりのアンサーを返しているかが重要です。特に今回のチェリオの企画に関しては、チェリオ自体の「認知拡大」ももちろん大事ですが、いかにその先の消費につなげられるか、そこまで踏み込んで答えるともっと良い企画になります。そして、その企業、その商品だからこその企画をつくることを、大事にしてください。
今回のコンペでの経験は、ここだけで終わらせないでください。今後の仕事や授業などに活かしていただけたら嬉しいです。ありがとうございました。
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