家はこれから健康基地となる。「CES2021」でヘルス・ウェルネスを意識する企業が続々(玉井博久)

最新のテクノロジートレンドに触れることができる、世界最大規模のテクノロジーカンファレンス「CES」。今年は日本時間1月11日の午後9時に、完全オンラインでスタートしました。本稿では、江崎グリコの玉井博久氏が速報で注目ポイントをレポートします。

CES初の完全オンライン開催

 
ラスベガス時間1月11日AM4:00、シンガポール時間はPM8:00、日本時間PM9:00。ハイセンスのプレゼンテーションからCES2021がスタートしました。

今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、初のオールデジタルCES。マイクロソフトのテクノロジーサポートが世界中からの多くのアクセスに耐えられるように運営を支えています。

今まで色々なオンラインカンファレンスに出ましたが、CESは(一日体験しただけですが)個人的に満足度が高いです。トップ画面ではCTAによるLIVE映像が流れて、講演が終わるごとにテレビ番組のようなトークでイベント感を盛り上げてくれます。待ち時間の際の映像のBGMも、イベント会場にいる様な雰囲気にさせてくれます。

何よりも荷物をパックすることもなく、飛行機にも乗らず、前入りも不要で、タクシーやUberにも乗らずに、CES会場にアクセスできていることが素晴らしいです。CESは会場がばらばらと離れていて、移動が大変でした。それが事前にプログラムスケジュールからピックアップしたものをクリックするだけで、各カンファレンスに出席できるのはとても便利です。CTAのCEOゲイリー・シャピロ氏は「2022年はラスベガスでのリアルイベント開催を楽しみにしている」と言いますが、個人的にはこのオンライン参加も悪くないと思いました。

サムスンやパナソニックのプレスカンファレンスには毎年長蛇の列ができます。しかし、今年のサムスンは並ぶ必要なく参加できました。講演中にアクセス数が一気に増えたのか一時映像が乱れたとはいえ、おおむね問題なく視聴できました。普段なら前に座っている人の頭やスマホで見えにくいスライドも確実に見えますし、聞き逃したところはその後オンデマンド再生で見直すこともできます。

家のPCを開くだけで、アメリカで開催されているCES2021に参加。

初のオールオンライン開催となったことからか、昨今存在感を放っていたトヨタ自動車やP&Gはプレスカンファレンスの開催を見送ったようです。出展者は昨年の半分以下の模様。正式な参加者数は不明ですが、昨年の17万以上の参加者と比べると、今年は12月末時点で「10万人以上が参加登録」と発表がありましたので、昨年よりは参加が少ないのではないかと思います。

しかし私がシンガポールから飛行機代もホテル代も払わずに、PCを開けるだけで参加していることを考えると、今まで会場に足を運べなかった人たちにとっては、気軽に参加できる機会になったのではないかと思います。オンラインシフトの恩恵のひとつでしょう。

CES2021の画面。TOP画面ではCTAスタッフによるLIVE配信が行われている。

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