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コロナ下でのテクノロジーの登場と発展に期待
「景気が悪くなると状況を打破するためにテクノロジーの発展があり、まさにコロナパンデミックに対峙する私たちは今そのテクノロジーの飛躍のタイミングにいる」という話から、CESを運営するCTA(全米民生技術協会)のセッションは始まりました。
これまでのCESでもヘルステックは取り上げられていたものの、メインに来る印象はなく、3番手、4番手の紹介という印象でした。しかし今年のCESではヘルステックがすべての中心にあるといっても過言ではありません。私たちはコロナパンデミックが起こっても、社会的・経済的営みを止めるわけにはいきませんので、そのためにテクノロジーが必要とされているのです。
コロナに対処しようとするほど、それがひるがえってテクノロジーがまだ発展できる余地のあるスペースが明らかになるようなものです。例えば次の図はCTAが紹介したスライドですが、コロナのある日常をイメージすると、いくつかの検討すべきオケージョンがあり、そこにテクノロジーの登場と発展が期待されることが分かります。
人との接触機会を減らす看護ロボットやドローンを含めた配達ロボットたち。街に張り巡らせて人々の体温を把握したり、感染者との接触を追跡したりするネットワークセンサー。タッチレスや声だけで動かせる機器。人が特定の場所に密な状態で集まっていないかをウォッチし、ソーシャルディスタンスを促すシステム。そして離れていても共同作業ができる支援環境。こうしたテクノロジーの登場が今後ますます増えていきます。
テクノロジーはコロナパンデミックのような人々の物理的な距離を遮断する状況においても、人と人がつながることを可能にする、そのために存在しているのだと感じさせられます。そしてこうしたテクノロジーが私たちの生活に浸透するにつれて、コロナパンデミックが終焉したころには、バックトゥノーマル(以前の生活)よりも、ニューノーマル(新しい生活)に自分たち自身が無意識に慣らされてしまっていると予想できます。