「CES2021」はオンライン発信の見本市だ P&G、Samsungのプレゼンをレポート(森 直樹)

今年1年のテクノロジートレンドに触れることができるイベント、世界最大規模のテクノロジーカンファレンスであるCESが、今年は完全オンラインでスタートしました。
そもそもは家電見本市としてスタートしたCESですが、今日ではテクノロジーとイノベーションのイベントへと変化。スマート家電に始まり、モバイル、自動車、ロボティクス、IoT、AI、XRなど、先端的な取り組みに触れることができます。「アドタイ」の視点で森直樹氏が最新情報をお届けします。

「CES2021」オンライン参加レポートの第2弾は、オンライン下における各社の発信についてレポートしたい。

CESの見所のひとつは、豪華で工夫の凝らされた演出、高いクオリティの映像を交えた基調講演にある。完全オンラインとなった今年のCESにおいても、優れた体験を提供し、印象を植え付けることができるのか?各社の工夫のなかに、高い熱量を感じ取ることができた。今回は、そんな中からクオリティの高いと筆者が感じた、Samsung、進出3年目を迎えるP&Gをピックアップしてお伝えしたい。

オンラインでも高いクオリティ Samsungのプレスカンファレンス

まずは、Samsungのプレスカンファレンスから紹介したい。Samsungは例年、CESで基調講演もしくはプレスカンファレンスで大掛かりな発信をしてきた企業で、私としても毎年楽しみにしている企業のひとつである。今年はプレスカンファレンスに登場、Samsung ResearchのPresident and HeadであるSebastian Seung氏が登壇した。

さて、カンファレンスであるが、オンラインであることを忘れるくらい高いレベルの演出を、映像を通じて発信していた。映像とSebastian氏のプレゼンテーションの演出により、この場で発表された新しいプロダクトである、ライフスタイルに色や構成を変形させることができる冷蔵庫や、スマートキッチンの体験、AIチップ搭載の8Kテレビ、AIとLiDARを搭載した新しいロボット掃除機など、プロダクトの魅力を十分に引き出していた。

Samsungの今回のプレスカンファレンスは、オンラインにおいてプロダクトの魅力及び企業としてのメッセージを発信する表現として、現時点でのひとつの完成形ではないかと筆者は感じた。

Sebastian氏による講演とオンライン上でのプロダクト紹介の様子。

次ページ 「P&Gの新たな試み「バーチャル・ライフ・ラボ」とは?」へ続く

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