優秀な若手デザイナーをクローズアップし、グラフィックデザイン界の活性化を図るため、創設されたJAGDA新人賞。2021年度は、川尻竜一(デザ院)、加瀬透(フリーランス)、窪田新(電通)の三氏が選出された。
本賞の一次審査の対象となったのは、新人賞の資格(2020年10月31日現在39歳以下)を有する年鑑出品者139名のうち、3作品以上入選(複合カテゴリーを含む場合は2作品以上入選)の40名。当日出席した選考委員28名がひとり7票までの用紙記入方式で一次投票(全票投票の義務なし/出品会員名は非表示)。7票以上得票の11名(岡崎由佳、加瀬透、金坂義之、川尻竜一、木村浩康、窪田新、市東基、柴谷麻以、清水彩香、古谷萌、本間亮/氏名五十音順)をノミネートとした。
審査は選考委員が用紙記入方式で、1位=3ポイント、2位=2ポイント、3位=1 ポイントの3票を投票。その結果、川尻(34ポイント/17票)、加瀬(30ポイント/12票)、窪田(22ポイント/11票)、清水(20ポイント/9票)の4名が得票上位となった。討議の結果、3位と4位については、選考委員ひとり1 票の投票権を持って決選投票に。窪田が15票、清水が13 票となったため、最終的に、川尻、加瀬、窪田の三氏を「JAGDA新人賞2021」と決定したという。
受賞作品は、年鑑『Graphic Design in Japan 2021』(2021年6月発行予定)に収録。また、5月11日より東京・クリエイションギャラリーG8にて「JAGDA新人賞展2021 加瀬透・川尻竜一・窪田新」展が開催される。本展は東京開催後、各地に巡回予定。また授賞式は、2021年6月下旬を予定している。
川尻竜一
1982年北海道留萌生まれ、札幌在住。2006年北海道造形デザイン専門学校グラフィックデザイン学科卒業。’10年デザ院入社。’11年札幌ADC新人賞、’19年札幌ADCグランプリ受賞。
※上記を含む8作品で受賞
加瀬透
1987年生まれ。埼玉県出身。2010年立教大学経営学部国際経営学科卒業、’11年桑沢デザイン研究所 専攻デザイン科卒業。’15年よりフリーランス。 グラフィックデザインやエディトリアルデザイン、グラフィックワークの制作・提供・展示を中心に活動中。
※上記を含む7作品で受賞
窪田新
1981年山梨県生まれ。2006年多 摩美術大学グラフィックデザイ ン学科卒業。同年、電通入社。 ニューヨークADC金賞、D&AD イエローペンシル、Cannes Lions 金賞。
※上記の作品を含む12作品で受賞