好かれないのに期待はされる。だから二世は生きづらい。(ゲスト:長嶋一茂)【後編】

役者になっていいことは、キレイな女優さんとハグできること

澤本:一茂さんは役者さんっていう面もあるじゃないですか。

権八:え!?

澤本:朝ドラとか出ていたし。

長嶋:そうです!そうです!

一同:(笑)。

長嶋:昔言われたんだよ。ある知り合いの事務所の社長から、「CMをやるんだったら絶対役者だよ。やっぱり役者ってステータスが違うから」ってね。確かに役者はバラエティーにたくさん出ないじゃないですか。

澤本:はい。

長嶋:バラエティー出ている人ってダメなの?

権八:(笑)。

長嶋:せっかくプランナーがいるから聞いてみたいんですよ。

澤本:そんなことないですよ。

権八:そうだよ。

長嶋:でも僕から見ると、役者さんが席巻している気がするよ。この業界。

澤本:でもバラエティーの方々のほうが、ある種瞬間風速が強いですよ。その時当たっていてすごくほしい!っていう人はバラエティーに出ていて、お芝居CMなら役者さんっていう需要はあるかもしれないですね。

長嶋:なるほどねー。

澤本:本当にいろいろドラマにも出ていらしたじゃないですか。あの時は自分の中で役者になろうと方向を決めていたんですか?

長嶋:いや、僕は芸能界で何になりたいってモチベーションがなくて、食いぶちでしたから(笑)。芸能界って例えばバラエティーもあるしコメンテーターもあるし、もしうまくいけば司会もあるだろうし。一茂は司会もできるんじゃないかって24年間の中で企画を持ってきてくれたプロデューサーも何人かいたんですけど、ことごとく全部外している(笑)。

一同:(笑)。

長嶋:申し訳ないんだけれどね。テレビはテレビであって中はカテゴライズしていないですから、生き抜くために役者はあったらいいんじゃないかと勝手に思っていた時もありました。役者になりたいとまったく思わなかったとは言わないですよ。だって、役者の何がいいって、全然話もしたことないようなキレイな女優さんとハグできたりするんですよ。

澤本:(笑)。

長嶋:下世話な話だけど、現実だからさ。えー!って思うわけですよ。これってすごい刺激じゃない。こんなことしていいのかな?得だなー!みたいな。

権八:(笑)。そんなこと思う!?

長嶋:思ってる思ってる。たぶんそんなことを思っているから役者になれないのよね。

権八中村:(笑)。

長嶋:そういう雰囲気が出ているんだよ(笑)。ダメだ、あいつにやらせられないってなるんだよ。でもそれでいい。やらせてもらったから。

澤本:今でも役者さんのオファーがあったらやります?

長嶋:もちろんやりますよ!だってさっき言ったみたいに、役者もバラエティーも線引きを考えたことはないので。

フジテレビの『痛快TVスカッとジャパン』の中には再現ドラマがあって、それはやらせてもらっています。台本もあって、投稿とはいえ脚本も読ませてもらって。セリフを覚えたりとかね。自分なりでお芝居って言えるほどのものじゃないけど、やらせてもらってすごく楽しい。何がいいって記憶力を低下するのを防げると思う。

澤本:(笑)。

中村:へえー。台本を覚えるからですか?

長嶋:台本を覚えるから、と僕は思う。ボケ防止!?

一同:(爆笑)。

長嶋:いま全役者さんを敵に回したと思うけど、その一面は絶対にあるよ。若い子たちは別だけど、やっぱりボケ防止の観点も生きていく上で大事なので。そのドラマのお話は何カ月かに一回ですけど、僕にとってはすごく大事な時間ですね。

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