グループ横断で「ブランド・トランスフォーメーション」を実現
──グループや部門を横断した300人規模の体制です。その狙いは。
ブランドづくりが事業開発とイコールになってきている状況では、支援する側にもそこまで踏み込んだコンサルティングが求められます。戦略立案だけでなく実装まで伴走できて、パーパス設計やシステム設計にも対応できる必要がある。そうしたことを統合的にサポートできる点が大きな特徴です。
当社はこれまでにもブランドビジネスや、企業やブランドのコンサルティング業務を手がけてきました。ただ、部門やグループ会社間の有機的な連携は十分ではありませんでした。今後は「HAKUHODO X CONSULTING」の体制のもとに、部門や人材などの多様な専門性や機能をクロスした支援が可能になります。グループ内のリソースを集結させ、より大きな共創の力を生み出していくことを目指しています。
──具体的にはどのような支援をしていきますか。
ブランド発想に基づく、その企業ならではの独自性を大事にしたトランスフォーメーションの支援です。当社が強みとしている「生活者発想」をベースに、生活者にとって魅力的で独創的な変革を生み出すお手伝いをしていきたいと考えています。
ただし、そこには、「成功の方程式」のようなものはないと考えています。業界や企業によって課題は様々で、必要な変革の内容も異なりますし、そもそもブランドは「他と違う」ことに価値を見出す考え方です。他社が成功した方法を真似てみても、似たようなものしか生まれませんし、後発で勝つことは難しいでしょう。
変革には企業側のエネルギーも必要です。DXの本質はデジタル化ではなく、「トランスフォーメーション」にあります。どれだけ本気で事業を変革し、ブランドをつくろうとするのか。そうでないと将来市場で生き残っていけないことは、多くの企業が感じているはずです。私たちも企業の皆さんと一緒に本気で挑戦していきたいと思っています。
ブランディングは「仲間づくり」である
──ブランド・トランスフォーメーションの成功の鍵はありますか。
「いかに多くの人に共感してもらうことができるか」ですね。ブランディングは「仲間づくり」であるとも言え、社内外に多くの仲間を持つことがブランドをより強く成長させることにつながります。
従来の「モノ」ありきのブランドは、購買の瞬間にその効果を最大にするようになっていました。しかし現代は、サブスクリプションサービスの浸透などもあって購買の回数は減り、一度買ったあとはブランドスイッチが起こりにくくなっています。つまり、今の時代には「参加性」がポイントになるのです。生活者に最初の段階でいかに選択してもらい、その後も選び続け、参加し続けてもらうか、という長い時間軸でブランドを設計することが大切です。また、ブランドは特定の部門だけではつくれない「全社活動」になっています。そのため、社内での参加者を増やすということもより重要となってきています。
私たちはこのことを前提に、企業の皆さんとともに生活者に共感されるブランドづくりに取り組んでいきたいと考えています。今後、魅力的な固有性を持ったブランドが増えれば増えるほど、企業も社会もよりよくなっていくはずだからです。
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HAKUHODO X CONSULTING(博報堂クロスコンサルティング)
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