ACC全面協力!今夜は「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS特集」
中村:今回井村さんにお越しいただいたのは、大きな理由がございまして。ちょうどこの番組に珍しい、尊いお便りが届いています。ラジオネーム「89エックス」様。「毎年 ACC CM FESTIVAL の全国入賞作品上映会を楽しみにして、もう30年近く経ちました。今年は新型コロナの影響で全国上映会がないのですが、ネット配信も仕事で見ることができません。なので「すぐおわ」の放送で、ぜひ実際の入賞作品を放送して解説していただきたいです」と!
権八:もうー、すごい嬉しい。
中村:はいドンピシャなんです。特に最近、CM の話がない。この「すぐおわ」という番組。
権八:(笑)。
中村:何の番組なんだと。
権八:すみません。確かにね。世間話ばっかりしているもんね。
中村:そうなんですよ、ご指摘いただきまして。なので「89エックス」さん!お待たせいたしました!今回は、毎年恒例のラジオCM、テレビCMをはじめ、優れたクリエイティブを表彰する「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS特集」なんです!
一同:拍手。
中村:そして今回もACCさんのご協力により、特別にラジオ&オーディオ広告部門の受賞作Aカテゴリー、つまりラジオ CMのゴールドとグランプリの作品を聴きながらお送りします!ということで、審査委員長の井村さんにお越しいただいたと。
井村:よろしくお願いします。
中村:井村さん、まずACCのラジオ&オーディオ広告部門の審査委員長をされてみていかがでした?
井村:今年はですね、意外なことに音を工夫したCMがけっこう上位に来たんですね。音を工夫したラジオCMって当たり前なんですけど、最近実はあんまり音がメインになってなくて。お話とかセリフが面白いCMが上位に来ることが多かったんですけど、今年は戻ったといいますか、王道な表現が多かったかなぁと思います。
権八:おー。
中村:澤本さんも審査委員としていかがですか?
澤本:受賞作ってたぶん毎年潮流があって。今年選ばれたものは、音を加工したり工夫したりすることによって、「あー!こういうものができるんだ!」って発見があるような、初期のラジオのベーシックなアイデアを再確認するようなものが多かった気がします。
権八:そういうベーシックなものって、まだ掘る場所があるんですね。なんか掘り尽くされている印象があるけれど、そんなことないんですね。
澤本:ファッションの流行と似ているのかもしれない。
権八:あー!なるほど。
澤本:会話ものがやたら賞を取っていた時期があったけど、音をメインに工夫されたモノが今年は受賞したってことで。でも来年そうなるかは分からないからね。
井村:何年か前に「アンダー29」賞の枠っていうことで、29歳以下が作った作品を褒めていこうっていう部門できたんです。今年はファイナリスト以上の中で29歳以下の人が作ったものが1/3を占めるぐらいまで、若い人がどんどん応募するようになったんですよ。
その結果どうなったかというと、いつも審査って、ファイナリスト作品が50あったとしたら、上位10本くらいがゴールド、シルバー、ブロンズをあげましょう、と下から切っていくんです。今回、そのファイナリストからブロンズを切るところが一番難しくて、投票を3回やっても4回やってもみんなもうバラバラになって。
権八:えーーー!
井村:やっぱり若い人が作ったものは趣味性や個性が強くて、審査員もそれぞれファンになっちゃうんですね。上位のものは王道表現でカチッと固まっていたんですけど、入賞のボーダーのあたりに個性的な面白い表現がたくさんあったのが特徴だったかなと思いますね。
権八&中村:へえーー。
澤本:それぞれで応援する作品がバラけちゃうと、同じような票で2本選ぶ時にけっこう議論になったりとかして。
権八:でも海外のアワードとかだとさ、審査委員長が強くて、「今年のテーマはこうだから」ってグイって議論を引っ張るけど、ACCだと審査委員長はあくまでも一歩引いて、皆さん活発に議論してくださいっていう印象が僕はある。今年はどういう審査スタンスだったんですか?委員長(笑)。
井村:一歩引いて、澤本さんの顔色を伺いながら。
一同:(爆笑)。