日本最大規模の公募広告賞である「宣伝会議賞」。第58回目である本年度は、61万7203点もの応募作品が集まった。
宣伝会議は多くの応募作品の中にある“言葉”を分析することで、新たな発見があるのではないかとの考えから、初の試みとして“テキストマイニング”を実施した。
テキストマイニングとは、文章からなるデータを単語や文節で区切り、それらの出現頻度や共に出現する単語の相関、出現傾向、時系列などを解析するテキストデータの分析方法。
企業がカスタマーセンターなどに集まった顧客の声を分析し“見える化”することで商品やサービスを改善し、よりよい顧客体験を提供することを目的に実施されるケースなども多い。
今回の分析には、顧客の「声」や購買データ、人事情報などのビッグデータを見える化する「テキストマイニング」「データマイニング」を核としたクラウドソリューション事業を展開するプラスアルファ・コンサルティングの「見える化エンジン」を活用した。
「日本情報経済社会推進協会」課題のテキストマイニング結果
日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)は、第58回宣伝会議賞に「『プライバシーマーク』を多くの人に知ってもらうためのアイデア」という課題を発表。
集まった応募作品を「見える化エンジン」で解析した結果、以下のようなマッピングとなった。
プラスアルファ・コンサルティングのコンサルタントの分析によると、マッピングから「住所」「子ども」「名刺」など、保護してほしい個人情報の具体例や、プライバシーマークに付随する社会や信頼に関する言及が多く見られたという。
また、集まった応募作品で使用されている単語をランキング化したところ、最も使用されていたワードは「個人情報」。後には「マーク」「守る」と続いた。
形容詞のみのランキングでは「良い」、動詞のみのランキングでは「守る」が最も使用されていたとわかった。