今回はミニストップの課題「多数の競合店を通り過ぎ、わざわざミニストップへ行きたくなるようなアイデア」についてのオリエンテーションです(課題詳細ページはこちら)。
客単価は通年で前年比100%超えに
コンビニエンスストアの店舗数は、1980年代初頭から2000年代まで右肩上がりの成長を続けてきました。しかし、現状は伸びが鈍化。店舗数が純減するチェーンも出てきています。
業界としても寡占化が進み、ミニストップは2000店舗弱と、上位チェーンに食い込み切れない厳しい状況にあります。売上を見ても、2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、減少に転じました。客数も前年比で大幅な落ち込みとなっています。
一方、2020年は客単価が大きく伸長しました。コロナ禍におけるお客さまの消費傾向の変化が顕著になったのか、前年比を割り込む月はなく、年度を通して前年比100%を超えました。
「家飲み」など新しい需要を掘り起こす
ミニストップの強みはなんと言っても、ファストフードに代表されるひと手間かけて提供する商品群。しかし、今後は強みであるファストフードだけでなく、日常使いのできるコンビニエンスストアとして利用いただきたいと考えています。そこで、「一度食べたら、ハマります。やみつキッチン」というコピーのもと、日々購入されるお弁当やおにぎりといった商品も軸になるよう、商品開発や品揃え強化を予定しています。
現在、すでに「駅弁風 牛めし重」や「ずっしり極! タルタルチキン南蛮弁当」「チャーシュー弁当」が発売されていますが、今後も定期的に価値のある商品を提供していく予定です。
また、生活スタイルの変化に応じた「家飲み」などの需要を掘り起こすため、手づくり単品総菜の強化も進めています。毎月、「紅生姜唐揚げ」「鶏皮チップス」「ピーマン肉詰めフライ」といった総菜商品を、販売売り場づくりなどを通して注力していきます。
そして、当社の強みであるデザート部門でも、新たな商品発売を予定しています。これまで人気の中心を担っていたソフトクリームやパフェ、ハロハロといった商品だけでなく、さらに多くのお客さまに楽しんでいただける商品を開発しました。ソフトクリームをトッピングして混ぜて飲む、“デザートドリンク”です。味はもちろん、見た目も“映える”商品として、今後の軸となるようなヒットカテゴリーに成長させていこうと考えています。
初の番組提供やアプリのローンチも
2021年度のコミュニケーション施策としては、テレビCMのほか、デジタルも大いに活用することで多くのタッチポイントをつくり、積極的に情報を発信していく予定です。
そのほか新たな試みとして、ミニストップ初となる番組の提供も行います。継続的に番組を視聴するお客さまにミニストップの商品をアプロ-チすることで、来店を促す効果が期待されます。
さらに、9月にはミニストップアプリがスタートします。基本機能は、「電子マネーWAON、WAON POINTカード連携機能」と「WAON POINTの利用機能」、「アプリ独自の販促機能」。特に独自の販促として、ポイントをミニストップの看板商品と交換できる機能を実装する予定です。
ミニストップは今後、“日常使い”という言葉によりフォーカスし、マス広告とデジタル、アプリ、店舗、オウンドメディアをかけあわせ、より多くのお客さまにアプローチしていきたいと考えています。そのためにも、「多数の競合店を通り過ぎ、わざわざミニストップへ行きたくなるようなアイデア」をお待ちしています。