サーチからフィードへ
何かを調べたいと思ったらGoogleやYahoo!で検索することは一般的ですが、10代の若者の中にはTwitterやInstagramなどのSNSで検索するという行動が顕著になってきたという傾向があります。いわゆる、「ググる」から「タグる」(ハッシュタグ検索)というものです。
この傾向に付随して、「サーチの時代からフィードの時代」へシフトしてきているという流れがあります。SNSを見ている時に流れてきた広告をタップすると今までは指定されたウェブサイトに飛んで行きましたが、「チャットボット広告」の場合は、ウェブサイトではなくメッセンジャーに遷移します。そこでチャットによりサービスの紹介がはじまります。
サービスの紹介だけでなく、チャットによる質問という形でコミュニケーションが重なることでそのユーザーにとって相応しいサービスプランが提案されます。どんな選択肢を提案するか、ここでUXライティングが活きてきます。メッセンジャーで長々とサービスの説明や質問をするわけにはいかないので、ポイントを押さえて短く、時には画像を交えて、そしてその後のコミュニケーション展開をあらかじめ見据えた上で言葉を投げかけていきます。
実際にチャットボット広告をサービスとしている株式会社ZEALSではUXライターが活躍しており、今後もチャットボットを運営する上でUXライターは欠かせない存在となるのではないでしょうか。そして、人格設計や会話のキャッチボールだけではなく、一連のユーザー体験の中でどのような印象を与えるかというところまでUXライターは求められると考えています。
たとえば、文字の改行のされ方に違和感がないか、そして「フォント」選びも重要です。今の段階ではフォントまでは求められていないかもしれませんが、漫画の中でキャラクターが発するセリフは感情表現や場面によってフォントを変えることが自然に行われていますし、プラットフォームサービスの「note」が書体を変更できる機能をリリースしています。noteの場合は文章の書き手が書体を選択できますが、今後は電子書籍端末のKindleのように、読み手の方が自分にとって心地よいと感じる書体を選べるようにもなっていくのではと考えています。