三菱商事と、リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank®」を運営するunerryは22日、資本業務提携契約の締結を発表した。三菱商事が推進する都市開発・都市運営事業(スマートシティ)等における、行動データを基にしたビジネス展開を視野に入れている。
両社の連携は、三菱商事が運営する商業施設において、コロナ禍の影響による消費者変化の調査やそれらを踏まえた集客、賃貸支援業務をunerryがサポートしてきたことなどが背景にある。
unerryは、位置特定技術「ビーコン」を利用し、人の行動に関するビッグデータを管理するプラットフォーム「Beacon Bank(ビーコンバンク)」を開発・運営。ビッグデータの解析や販売予測モデルの構築、それに基づいた広告・販促・店頭体験の提案等、流通・小売業向けのサービスを提供している。また、既存の様々な事業をIoT化し、新たなビジネスモデルを構築・提案。特にスマートシティやMaaSに向け、地域や商業施設における人の流れの解析や顧客の特性に合わせた商品・場所のレコメンド等の情報配信に注力してきた。
三菱商事は現在、日本及びASEANにおいて積極的にスマートシティの展開を進めており、unerryと連携することで、地域における人の流れを解析したデータを基に、都市内のサービス効果を高めていくとしている。特に、人の属性/嗜好性に合わせた情報発信、混雑状況の可視化により、住民・来街者等の生活利便性を向上することで、サスティナブルな街づくりの実現を目指す。
両社は海外展開も積極的に進めていくとし、三菱商事がインドネシアにおける不動産デベロッパー最大手の1社であるSinar Mas Land社と協業検討を開始。ジャカルタ郊外のBumi Serpong Damai地区全体のスマートシティプロジェクト等で、同社に対して様々な提案を行っていくとしている。