ダイドードリンコは4月26日、顔認証で購入できる自動販売機の稼働を本格的に始めた。マスクをしたままでも決済可能だという。主要ターゲットはオフィスや工場、病院内など。今後、2000台を目標に設置を進める。
事前に顔の画像とクレジットカード情報、暗証番号を登録しておくと、購入時に顔の撮影と暗証番号の入力のみで、自販機の商品を購入できる。決済時にはスマートフォンを必要とせず、セキュリティ上、私物スマホを持ち込めない場所でも、非接触で買えるのが利点。
2020年の実証実験を経て、顔を認識する精度や速度を高めた。工場での衛生管理でマスクをしていたり、頭部を覆っていたりしても顔を認識できるようにした。顔認証にはNECの技術を採用した。購入に際してのデータ活用は現在のところ予定がない。
ダイドードリンコは、国内飲料事業の売上高の8割以上が自販機経由。紙おむつやストッキング、ウエットティッシュなど飲料以外の販売にも取り組んでいる。「自販機には古いイメージを持つ方もいる。購入時の体験を向上させるようなイノベーションに取り組むことで、そうした印象を払拭したい」(ダイドードリンコ コーポレートコミュニケーション部)