サントリー食品インターナショナルは、「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」をリニューアル。650mlおよび600ml製品をすべてリサイクル素材100%ペットボトルに変更し、「またあえるボトル」と命名した。同時に、ペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクルの仕組みをわかりやすく伝えるコンセプトムービー「ムギちゃんとふしぎなおじさん」を公開している。
「もともとはサステナブルボトルというボトル名称だったのですが、なんだか小難しい感じがするので変えませんか?というところから企画がスタートしました。クライアントさんともいろいろアイデアを出し合った結果、サステナブルの仕組みをやさしく紐解きつつ、大人だけでなく未来を担う子どもたちにもわかりやすい『またあえるボトル』というネーミングになりました」と、CMプランナー 橋本烈さん。
またあえるボトルのロゴのデザインを手がけたのは、アートディレクター 佐野研二郎さん。「ペットボトルをよく見ていたら、キャップの部分が紳士がかぶるハットに見えてきました。またねとゆっくり手を振っているような優しい人格をもった、品のいい活動にみえるように丁寧にデザインしました」。
コンセプトムービーに登場するのは、ブランドキャラクターであるムギちゃんと、新キャラクター「またあえるボトル」役の佐藤二朗さん。
ある日海辺を歩いていたムギちゃん。「ちょっとそこのお嬢さん~」と砂浜に打ち上げられて困っている佐藤さん扮する「おじさん」に声をかけられる。なぜか自分の力では一歩も動くことができない「おじさん」を、ムギちゃんは行きたいところまで運んであげることにした。おじさんを持ちあげて、行きたいところを探すムギちゃん。道中で「おじさん」が風にとばされて離れ離れになるが、二人は再会。「おじさん」が行きたかった場所「リサイクルボックス」にたどりつく。ムギちゃんは、そこで「ペットボトル」に変化した「おじさん」をやさしく入れて、「またね」と再会を約束した。
「プラスチックはとかく悪者扱いされがちな世の中ですが、サステナブルボトルの考え方は、今までの資源を何度も使いまわすいわゆる『モッタイナイ精神』。それはそれで、ちゃんと伝えることができれば素晴らしい考え方だと思いました」(橋本さん)。
コンセプトムービーでは、単なるリサイクルのパーセンテージの話ではなく、その根底にある考え方までしっかり伝えることを大切にしたという。ペットボトルのリサイクルと共に、本ムービーでは「GREEN DA・KA・RA」のブランドコンセプトである「やさしさの循環」も表現している。
「このムービーを見た親子が、いつかどこかでペットボトルを捨てるときに、ちょっとワクワクしながら『またねー』と言ってくれることを目標にしつつ、想像しつつ、期待しながら、制作しました」(橋本さん)。
サントリーでは「2030年までに国内清涼飲料事業に使用するペットボトルの全てをサステナブル素材(リサイクル素材+バイオ素材)にする」という目標を掲げており、2020年にはリサイクル素材使用率26%を達成、2022年には「50%以上使用」の目標を3年前倒しで達成する計画。今後は同社の活動全体を「またあえるボトル」プロジェクトとして、従来の「つくる」「つかう」に加えて、良質な使用済みペットボトルを「あつめる」、「ボトルtoボトル」水平リサイクルの有用性を顧客に「つたえる」活動も強化していく考えだ。
スタッフリスト
- 企画制作
- カンガエル+電通+ MR_DESIGN+ KEYpro+電通クリエーティブX
- CD
- 岡ゆかり、赤松隆一郎
- AD
- 佐野研二郎
- C
- 細川美和子
- 企画
- 橋本烈
- Pr
- 岩井英晃
- PM
- 西澤優花、石川卓哉
- 演出
- 中西尚人
- 撮影
- 森本美絵
- 美術
- 加藤立
- Co
- 櫻井慧
- Cas
- 切明畑力
- HM
- 今野亜希(佐藤)、常盤美帆
- ST
- 鬼塚美代子(佐藤)、宇都宮いく子 、桧森美恵
- MA
- 清水天務仁
- 編集
- 原本彩(オフライン)、林信朗
- BPr
- 片山雄介、阿部耕一朗、坂田皐
- 出演
- 佐藤二朗、なぎさちゃん(フリーランス)