2021年5月、東京・代々木(渋谷区)にオープンしたカフェ「プルミエメ」。SUZU PR COMPANY代表の鈴江恵子氏が新たに立ち上げた合同会社SUZUが運営する同店は、クライアントの商品のPRも兼ねた空間となっている。
PRする食材やプロダクトの魅力を深く伝えるカフェ
同店は、「ちょっとよそゆきの朝ごはん」をコンセプトとした鉄板調理による朝食メニューが、1日を通して楽しめるカフェ。フランスに5年間滞在した経験もある鈴江氏は、好きなフランス映画『アメリ』をイメージソースに店舗をつくったという。店舗設計デザインはABOUTの佛願忠洋氏、グラフィックデザインはSUNAの長砂佐紀子氏らが手掛けた。
同店の大きな特徴が、SUZU PR COMPANYのクライアント企業の食材やプロダクトを使用し、発信するPR空間も兼ねている点。例えば、PRサポートを担う「考えた人すごいわ」の高級食パンを使用することで、パンの味わいやより美味しく食べる方法を伝えている。オープン時にはパンも販売した。また、「増永眼鏡」のメガネなど、PRしたい商品を販売するショーケースも設置している。
このアイデアについて鈴江氏は、「『PR』という自身の本業と、延べ3000軒以上訪れてきた『カフェ』という、いつの間にかライフワークとなっていた好きなことを掛け合わせた結果、たどり着いた」と話す。
「PR×食」の可能性については、PRとして独立する前から考えていたという。今回コロナ禍であることも踏まえ、新たに立ち上げるカフェには“付加価値が外せない”という考えからプルミエメの企画に至った。「日常的に気軽に利用でき、比較的ハードルの低い“カフェ”というフィルターを通して、商品をPRできる点がポイントです。実際に食べたり手にしたりしていただきやすく、コミュニケーションを通して直接その魅力を伝えることで、説得力も増します」(鈴江氏)。