ホリエモンや見城徹、前澤友作……「新R25」バズりの秘訣は大物たちの“いじり方”!?(ゲスト:渡辺将基)【後編】

【前回コラム】「「新R25」はジャーナリズム精神を一切捨てた、インフルエンサーファーストメディア(ゲスト:渡辺将基)【前編】」はこちら

今週のゲストは、先週に引き続き、若手ビジネスパーソン向けメディア「新R25」編集長の渡辺将基さん。堀江貴文さんをはじめ、スタートトゥデイの前澤友作さんやキングコング・西野亮廣さんなど、数々のインフルエンサーに取材をしてきた渡辺さん。今回は、「新R25」のバズる記事の法則性や取材の秘訣をうかがいました。

今回の登場人物紹介

左から、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)、渡辺将基、中村洋基(すぐおわレギュラーゲスト)。

※本記事は3月14日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。

読まれる記事の法則は「入口で固定概念を覆す」

中村:「こうするとよく読まれる」という、渡辺さんなりの法則ってあるんですか?

渡辺:鉄板としては、まずコンテンツの入口が尖っているものですね。固定概念を覆されるような、頭を殴られたような、「えっ?」っていう入口を持っていること。ただ、読み進めていくと非常に納得できる。このパターンが広がるコンテンツの典型です。

権八:例えば、堀江貴文さんは「貯金するな」とか言いますよね。「えっ!?」って思うけど、読んでいくと「ああ、なるほどな」って。

渡辺:あとは、WEBのコンテンツは流れやテンポが大事。同じ情報が含まれていても、それがどういうテンポで、どういう流れで結論まで行くのかで、コンテンツの広がり方が全然変わってきます。「新R25」は吹き出しのやりとりや挿入される写真でテンポの良さを担保しています。

あと、基本的には本当に面白いところだけを原稿に使うようにしています。あえて計算した余剰もつくることもあるんですけど。

“面白い”とは何かを、一時期追求したんです。“面白い”とは“普通からの逸脱”。みんなが当たり前に知っていることをいかに廃除して、気づきを与えられるところだけを残していくように考えています。「新R25」はゆるくやりとりしているように見えるんですけど、取材内容をかなり削って、洗練させてあそこにたどり着いているんです。

権八:初稿はもっと長いんですか。

渡辺:そうです。聞いた話のうち4分の1ぐらいしか使わないですことも多いですし。

権八:そうなんだ!意外。

渡辺:話の順番も入れ替えたりしています。超テクニカルな話をすると、あるんですよね、読まれる流れって。例えば、初めに固定概念を覆されるような「ドカン!」っていう入口から引き込んで、そこで「なんで?」っていう持論を展開させる。最後は、読後感がいいような壮大なで終わる。

中村:爽やかですもんね、読み終わったあと。

権八:気持ち良く終われる。

渡辺:人にシェアしたくなっちゃう流れがあるんですよね。

権八:完全に手のひらの上で転がされちゃってた。

中村:ね(笑)。

渡辺:あんまり言いたくなかったんですけどね(笑)。僕は、取材は「材料を取る工程」だと思っています。取材の話の流れでそのまま記事を書くのではなくて、材料を取り切ったあとに、どうやって伝えるかを構成し直すんです。完成するまでに時間はかかりますけどね。

中村:初めの企画の段階から、例えばホリエモンだったら「人には言えない、こんな鋭角な答え出してくれるんじゃないか」というのは織り込み済みなんですか。

渡辺:そうですね。企画の段階でユニークな答えを返してくれそうかは想像しています。また、「自分たちが相手を揺さぶることではじめて出てくる言葉があるか」を意識していますね。例えばお金の話だと、「自分からはあんまり言いたくないけど、そんなふうに突っかかってこられたら言おうか」とか……そういうのってあると思うんですよね。堀江さんも、自分で自分をイジることはできないじゃないですか。第三者にイジられることで好感度が上がる、というのはあるのかなと思います。

権八:めちゃくちゃホリエモン好きになるよね。面白いキャラだなと思っちゃう。そういえば、見城徹さんはどうだったんですか。

渡辺:見城さんにインタビューしたのは前身の「スポットライト(Spotlight)」というメディアですね。見城さんと初めてお会いして、宇宙人の覆面をかぶってインタビューしました。

権八:わはは(笑)。

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