日清食品は、5月21日に今年50周年を迎えるカップヌードルの新テレビCM「8つの味」篇の放送を開始した。8つの定番の味の個性をアピールするCMをそれぞれ制作し、合計8本の映像を分割画面で同時に放送。画面の中央では、南沙良さんがCMの見方を説明している。
「今からカップヌードルのいろんな味のCMを同時に流すよ!好きな味をひとつ選んでこうやって(親指と人差し指でつくった円を覗く仕草)見てね!では、スタート!」という南さんの掛け声とともに、8本の映像が一斉にスタート。カップヌードルの8つの味ごとにそれぞれ違う映像が繰り広げられる。
「カップヌードルには多くの種類があってどれもおいしい、ということを伝えるために、もう色んなCMを同時に流しちゃえばいいということでこのような企画になりました」と話すのは、電通 プランナー 花田礼さん。しかし、他の画面との相性の検証も必要なため、南さんには多様なパターンのセリフや演技をお願いし、数え切れないほどのテイクを重ねるなど、撮影は困難を極めたという。
8つの味ごとに制作された映像のコンセプトは、それぞれ次の通り。
カップヌードル
誰もが知る定番なので、シンプルにおいしそうな映像を見せるだけでいいと思っていたが、我慢できずにキャラクターを登場させた。漫画家 ゆでたまご先生考案のキャラクター「カップヌードル大帝」。
カップヌードル カレー
文章の切り替わるスピードが高速でも、集中していれば内容が理解できることを発見。そこで、集中していないと理解できないスピードで企業秘密をばらすことに。
カップヌードル チリトマトヌードル
昨年、年間売上四天王の座を味噌に奪われたチリトマト。その哀愁を映像で表現した。
カップヌードル シーフードヌードル
昨年から入った新具材「ほぼイカ」の入ったシーフードのおいしさを伝えるために、イカのようなキャラクターとおいしさを探す旅に出る少女の物語をCGで制作。8本のCM映像の中で最もコストと労力がかかっているという。
カップヌードル 味噌
もしかしたら人は「ミ」と「ソ」を聴き続けているとカップヌードル味噌を食べたくなるのではないか。そんな仮説を検証。千葉のローカルスター ジャガーさんを起用している。
カップヌードル しお
一度ハマると抜け出せなくなるSiOのおいしさを、フェルメールの無限ループで表現。
カップヌードル 欧風チーズカレー
前回のCMはアニメでの登場だったチーズ星人と、庄司智春さんが実写で再会を果たす。「伝説のメルティー」を求めて旅に出た2人の旅路を偶然見かけた地図アプリ会社が、その様子をカメラに収めていたというストーリーだ。
カップヌードル 旨辛豚骨
辛くてうまい、クセになる「旨辛豚骨」をイメージして、一見すると普通のブタの貯金箱が、落ちて割れると思わせて割れない、とにかく見ていてクセになるCM映像を制作した。
SNSでの反響も大きく、Twitterに公開した動画は140万回再生を突破している。「放送開始後、いつもカップヌードルが数種類しか置いていない近くのコンビニに8種類+αがずらっと並んでいて、お客さんがどれにしようか選んでいるのを見て勝手に嬉しくなっていました」と花田氏は話している。
スタッフリスト
- 企画制作
- 電通+ソーダコミュニケーションズ
- ECD
- 齋藤和典
- CD+企画+C
- 花田礼
- 企画+C
- 小池茅
- AD+企画
- 杦本翔吾
- CPr
- 福島隆雄
- Pr
- 今野俊也、磯野直史
- PM
- 渕上隆也、依光彩良
- 演出
- 田向潤
- 撮影
- 藤田景
- 照明
- オカザキユウヤ
- 美術
- 鳴滝良弘
- 編集
- 久保雅之(オフライン)、市原賢治(オフライン)、太田貴寛(オンライン)
- CG
- KASSEN(シーフード)、FLAX(旨辛豚骨)
- アニメーション
- 市原賢治
- 音楽
- 山田勝也
- MIX
- 前嶋聡
- SE
- 宇賀純一
- フードST
- 荷見綾
- ST
- 三田真一(南)、重田麻也子
- HM
- 小西神士(南)、根本茉波
- CAS
- 垰由紀子
- AE
- 島田裕一郎、椋木敦、傍島篤夫、新宅圭介、卯木剛、中島沙羅、相浦悠
- 出演
- 南沙良