P&Gが働きやすい組織づくりで新施策 LGBTQ+支援者研修プログラムを開発

P&Gジャパンは5月26日、従業員の労働環境の改善を目指し、LGBTQ+の人たちへの「アライ」(理解者・支援者)育成プログラムを開発したと発表した。

「平等な機会とインクルーシブな世界の実現(Equality & Inclusion =E&I)」を経営戦略の一環に掲げる同社は、以前から同性パートナーシップ制度など福利厚生の整備、ステッカーを通じたアライの表明など、LGBTQ+に属する人たちの働きやすい環境づくりに努めてきた。

その一環として、4月21~26日に全国の15〜69歳の男女5000人を対象にアンケート調査を実施し、LGBTQ+やアライへの理解度を調べた。すると、日本の20~60代のLGBTQ+の当事者が最も生きづらさや苦労を感じているコミュニティは「職場」であるということが明らかとなった。

20〜60代になると「職場」で苦労を感じる割合がトップで、働き盛りの30代では6割(57.1%)が「職場」で苦労を感じている。

「自分らしく生きるのに苦労を感じること」についても、「職場の制度に関すること」(19.7%)がトップと、当事者にとって職場環境がいかに課題であるかが分かる。

ストレート層も含む有職者3223人に職場にアライがいるかと聞くと、「いる」と答えたのはわずか3.6%だった。

そしてこの度、アライを育成する研修を、プライドハウス東京など支援団体協力のもと完成させた。研修内容は、講義とワークショップの2パートで構成。前半は座学で、LGBTQ+に関する基礎知識やスキルを身に付ける。後半はワークショップで、参加者同士でのディスカッションを通して、一人ひとりがアライとなって何ができるかを考えていく。オンライン開催で、講師はP&Gの中でも特にインクルージョンに精通した社員や執行役員が担当するという。

本研修は今後、社外へ無償提供していくといい、すでにウエルシア薬局、神戸市役所への提供が決まっている。

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