ほぼ日がトータルビューティーブランドに挑戦「いつの時代も変わらない良いものを、長く売る」

ほぼ日から、2021年2月24日にデビューしたトータルビューティーブランド「Shin;Kuu」。ヘアメーキャップアーティスト・岡田いずみ氏の監修のもと商品開発し、ECでの販売をメインとするブランドだ。1stコレクション発表後は完売する商品が出るほどの反響があり、5月20日には3rdコレクションを発表するなど、軌道に乗っている。そのヒットの背景には、「ほぼ日」ブランドやリソースを生かした商品開発とプロモーションがあった。

ほぼ日のトータルビューティーブランド「Shin;Kuu」のコンセプトは、「五感を満たし、ごきげんになれるスキンケア」「そのひとの魅力を引き出すメイク」「肌やメイクに向き合う環境を、気落ちよくととのえてくれる道具たち」。コスメやメイクツールなどのオリジナル商品と、ブランドコンセプトに沿ってセレクトした商品を展開している。

デビューコレクションの「しぐさミラー」(2万3100円)「ゆびブラシセット」(1万4850円)「10MINUTES AROMA CANISTER」(5500円)。

購入者層は30~50代の女性が中心。現在、主に同社のECサイトで販売し、リアル店舗での取り扱いはほぼ日のギャラリー兼ショップ「TOBICHI東京」(東京・神田)のみとなっている。そのため、主力商品「ほぼ日手帳」の愛用者など、従来からECサイト「ほぼ日ストア」を利用している顧客の購入も多いという。

ブランド名は色の「真紅(しんく)」に由来。同社Shin;Kuuチームの鈴木恵子氏は「赤色は、古くから頬紅や口紅など女性の美容において、重要な役割を担ってきた色。それは、生命を表す血の色でもあり、美しさの根源の色でもあります。ブランド名を考える当初からこの『真紅』という言葉を使いたいというアイデアがありました」と振り返る。

2021年2月発売のデビューコレクションでは、トレンドや時代にとらわれない化粧道具3アイテムを揃えた。頭の先からデコルテまでを映すことができる「SHIGUSA MIRROR(しぐさミラー)」、中指・薬指・小指を模したメイクブラシの「YUBI BRUSH SET(ゆびブラシセット)」、岡田氏が長年愛用しているお香ブランド「hibi」とコラボしたマッチ型のお香の「10MINUTES AROMA CANISTER」だ。

発売後は、ECサイトで売り切れになり生産が追い付かないなど、予想を大きく上回るほど反響を得た。その後も4月7日にセレクトの1商品、5月20日にオリジナルの洗顔料2商品をリリースしている。

次ページ 「社員が欲しいと思ったものを開発」へ続く

次のページ
1 2 3
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ