読んでいるだけで「味やにおいが想像できる」「使っている自分の姿が思い描ける」「実際に試してみたい」。そんな気持ちになる記事を、オウンドメディアで発信するには、どうすればいいのだろうか。
広報会議編集部のもとには、ブランディングや認知向上などを目的に自社サイトで発信しているものの、「読まれていない」という広報担当者からの悩みが寄せられている。
検索結果で答え合わせ
「例えば写真ひとつとっても、適当に並べるのではなく、臨場感があるか。スタッフの写真なら信頼感が伝わってくるか。情報が中途半端でユーザーの求めるものとズレていないか、確認してみてください。検索してオウンドメディアを見に来るのは、ニーズのある人たちです。ユーザーの期待に合致したコンテンツになっていれば、検索順位は自ずと上がります。検索結果で、ニーズに応えているサイトになっているかどうかの答え合わせもできるのです」。こう話すのは、ウェブのコンサルティングや制作事業を行う、ウェブライダー代表取締役の松尾茂起氏だ。
検討期間が長い商材や、価値が伝わりにくい商材の扱いを得意とするウェブライダーでは、1ユーザーにとっての企業・商品の価値を分解、2強みを言語化、3「体験力」の高いコンテンツづくり、というステップを経て、オウンドメディアの改善を支援している。
1 価値の分解
ウェブライダー流の読まれるコンテンツづくりは、ユーザーが企業・商品に対しどのような価値を感じているのか、マインドマップ等を使って、とことん分解することから始まる。検索ユーザーの思いから、企業や商品の社会的な意義という根本的なところまで掘り起こす。「企業の存在意義を確認することは、オウンドメディアづくりのモチベーションにもなります。ときにサイト制作から話が転じ、企業のパーパス(存在意義)づくりやブランディングを支援するケースもあります」(松尾氏)。
2 強みの言語化
価値やニーズを分析し、気づきを得た後は、他社との比較で「強みと弱み」を洗い出し言語化。伝えていくべき内容を固めていく。他社の状況も踏まえたうえで、どんな強みがあるのかをまとめたウェブライダー独自の「スライド資料」は、サイト制作の素地となるだけでなく、そのまま営業ツールとしても使えるものになっている。
3 体験力を上げる
伝えたい価値が定まったら、ユーザーにとって最適な表現方法を探る段階に移る。ウェブライダーが特に重視するのは、ユーザーが商品・サービスを用いた未来を想像できるような、「疑似体験」ができるコンテンツ、具体的で情報量が多いコンテンツだ。
松尾氏は、自社サイト上での「体験力」を担保するために必要な18の要素(表)を教えてくれた。例えば、「他社と比較して価格が高いけれども高機能な商品」の価値を伝えたいなら、その機能が必要になるシーンをストーリー仕立てで描くコンテンツで、「なくてはならない機能だ」と「疑似体験」をしてもらう。これは「ストーリー性」という、体験力を高める要素を使った一例だ(事例を参照)。
体験につながるアプローチ
オウンドメディアの良さは、ユーザーが見たいタイミングで、必要な情報にアクセスできる点にある。「オウンドメディアを見に来たユーザーに、オンライン体験会にも参加してもらい、より深い体験を促すのもおすすめです」と松尾氏。
こうした「体験力」を高めるためのコンテンツ制作のプロセスを、ウェブライダーでは動画でも詳細に公開している。オウンドメディアを改善して企業価値の向上につなげたい広報担当者、ユーザーニーズに合致したコンテンツを制作するパートナーを探している担当者は、こちらも見てみてほしい。
CHECK!
読まれるコンテンツにするための改善プロセスを公開
「内祝いの記事を改善するミーティング風景」
ウェブライダーの社員が、「内祝い」に関する記事の検索順位を上げるため、内容をブラッシュアップしていくプロセスを動画で公開している(約1時間)。同社の思考ロジックを疑似体験したい人におすすめ。
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株式会社ウェブライダー
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