⑤購買チャネルの変化で価値観の多様性が進むマレーシア
クアラルンプールではスマホの普及率が95.1%(15歳-64歳)と高く、生活にデジタルが浸透しています。インターネットも普及しており、15歳から64歳の80%がオンラインショッピングを経験、さらに昨年のコロナ影響における外出規制がインターネットを介した消費行動の変化に拍車をかけています*2。
特に食品(飲食店)やトイレタリー(Personal Care)カテゴリーの流通が伸びています。マレーシアのオンライン経済では、地方、ローカル、グローバルブランドがうまく組み合わさっており、ShopeeやLazada、Happy FreshやGrabがメジャーな位置付けです。自宅や希望先へのデリバリーが増えたことでバイク便や車での商品輸送を行う新たな雇用が創出されています。特にShopeeやLazadaの2大ブランドは月間利用者が2300万人超でローカルの生活には無くてはならない存在です。
さらに近年の傾向としてマレーシア生まれのオーガニック商品が増えつつあります。意識の高い系として下記の様なメーカーが台頭してきております。
・HIVE(アロマ・食品・紙ストロー・布ナプキンなど)
・Claire(アロマ・化粧品)
・Earthories(アロマ・化粧品)
特にHIVEはZERO WASTEのコンセプトを掲げ、ユーザーにも地球環境にも優しい製品が目白押しで、個人的にとても注目しています。創業者はフランス人女性ですが、将来的にこういったブランド浸透率が進み、当地の環境意識にもプラスの効果が出たら嬉しいかぎりです。
THE HIVEの店舗。黄色を基調とした明るい印象
いかがでしたでしょうか。今回はマレーシアの小売から見えきたダイバーシティあふれる小売の現状について見てきました。後日にこの後編として、「ダイバーシティ(多様性)」というキーワードについて掘り下げていきたいと思います。
注釈
*1 株式会社クリスク調査より引用
*2 Data Reportal調査より引用
堤 藤成(フェズ クリエイティブ・ディレクター/PR プランナー)
堤 藤成(フェズ クリエイティブ・ディレクター/PR プランナー)
新卒で電通に入社し、コピーライター、デジタルプランナー、クリエーティブディレクターとして、様々な企業のプロモーション、ブランディング、新規事業開発などを担当。主な仕事としては、日本初の人工知能コピーライタープロジェクト「AICO」の新規事業立ち上げをはじめ、国語の教科書に掲載された「さびしくなったら、おヘソをみよう」(日本新聞協会グランプリ受賞)、『One Show 展』(カンヌゴールド)、『JRA進撃の有馬記念』、IBM Watsonハッカソン『日本IBM賞』、宣伝会議第1回コラムニストグランプリなど受賞多数。マレーシアのELM Graduate SchoolにてMBA(経営学修士)を取得。現在は「消費、そして地域を元気にする」をミッションに小売業界のデジタル革新を担う株式会社フェズにて、クリエイティブ・ディレクションと広報に従事。クリエイティブコーチとしても活動。またオランダ在住のリモートワーカーとして、EU圏からアジア圏まで海外リテイルのトレンドについても執筆や講演など精力的に活動中。主な連載『VUCA時代の小売と消費』(ダイヤモンド社)、『世界の小売から』(宣伝会議 AdverTimes)等
堤 藤成(フェズ クリエイティブ・ディレクター/PR プランナー)
新卒で電通に入社し、コピーライター、デジタルプランナー、クリエーティブディレクターとして、様々な企業のプロモーション、ブランディング、新規事業開発などを担当。主な仕事としては、日本初の人工知能コピーライタープロジェクト「AICO」の新規事業立ち上げをはじめ、国語の教科書に掲載された「さびしくなったら、おヘソをみよう」(日本新聞協会グランプリ受賞)、『One Show 展』(カンヌゴールド)、『JRA進撃の有馬記念』、IBM Watsonハッカソン『日本IBM賞』、宣伝会議第1回コラムニストグランプリなど受賞多数。マレーシアのELM Graduate SchoolにてMBA(経営学修士)を取得。現在は「消費、そして地域を元気にする」をミッションに小売業界のデジタル革新を担う株式会社フェズにて、クリエイティブ・ディレクションと広報に従事。クリエイティブコーチとしても活動。またオランダ在住のリモートワーカーとして、EU圏からアジア圏まで海外リテイルのトレンドについても執筆や講演など精力的に活動中。主な連載『VUCA時代の小売と消費』(ダイヤモンド社)、『世界の小売から』(宣伝会議 AdverTimes)等
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