2021年2月に結成30周年を迎えたロックバンドL’Arc-en-Ciel(以下 ラルク)が、5月29日、5月30日の2日間にわたり記念公演「30th L’Anniversary Starting Live “L’APPY BIRTHDAY!”」を開催。その翌日でもあり、新曲「ミライ」の発売日となる5月31日に、ラルクは読売新聞に新聞広告を出稿した。
15段広告の表と裏に描かれたのは、青い空を思わせるビジュアルと7色のグラデーションのライン。青空を思わせるビジュアルには楽曲「虹」のセリフ、7色のグラデーションのビジュアルには「ミライ」の歌詞の一部、どちらの面にも記号のようなものが掲載されている。
そして、青い空の新聞の片隅には「この面を表にして空にかざせ」というメッセージが。
その言葉に従って空にかざすと、空にかかる美しい虹と「虹を架けよう。何度でも。」というメッセージが浮かびあがる。虹はバンド名の由来であると同時に、活動の節目に歌われる曲『虹』を象徴している。
「ずっと前からそこにあって、光の先に現れる大切なもの。そんな虹と空の関係にフォーカスした企画です。1997年リリースの『虹』の歌詞に言葉を重ねて、何度でも希望をチャージできる広告を目指しました。少なくとも紙面を空にかざしてる間は、みんな上を向いていたのでは」と、コピーライター 川田琢磨さん。
ファンが喜ぶものにするのはもちろん、それ以外の人にも届けたいという思いのもと、超ラルクファンと普通に知っているというメンバーで構成されたチームで企画された。そしてその過程では、ラルクのメンバーも企画にコメントし、その意見を取り入れて制作されたという。
「ちなみに、ボディコピーに『虹』の歌詞を使ってはどうかというのは、hydeさんのアイデアでした。透かすと意味が変わるボディコピーというコアアイデアが、hydeさんとのセッションでどんどん進化していき、色んな意味で二度と書けないコピーになった気がします」(川田さん)。
青い空と虹を重ねたデザインは、タイプの違う2人のアートディレクター 碓井達朗さん、河野智さんが手がけた。「このメッセージが前向きに伝わるように。空を見上げるという‟行動“と、紙面上での‟表現”をいったりきたりしながらデザインしました」。
当日、新聞の発行と共に、ファンはもちろん、ファンを超えて話題は拡がった。一日でラルクに関する投稿は65000件、読売新聞のツイートは1.3万いいね、6000リツイートがあったという。また、新聞を撮影したファンのツイートは2.6万いいね、1.2万リツイートと、多数の経路での話題化がなされたという。
ラルク30周年はここから始まり、今後も新たなる企画を仕掛けていく考えだ。
スタッフリスト
- 企画制作
- 電通+J.C.SPARK
- CD
- 尾上永晃
- C
- 川田琢磨、hyde
- AD
- 碓井達朗、河野智
- 企画
- 宮崎誠也、澤田悠太、秋山玄樹
- D
- 山口直樹、山本優衣
- デザインPr
- 今若琴音
- 撮影
- 高梨遼平
- フォトアシスタント
- 川井一歩
- CG
- 松岡健次郎
- レタッチ
- 津金卓也
- PM
- 滝沢ゆり
- フォトPr
- 池田了
- プリントPr
- 田村研二
- AP
- 壬生基敦、倉澤誠
- アドバイザー
- 佐口宏、松井輝