電通は6月9日、10~70代の男女1400人を対象に実施した「カーボンニュートラルに関する生活者調査」の結果を発表した。本調査は「脱炭素社会」の実現に向け、重要なテーマとなる「カーボンニュートラル(生産・活動によって排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素が同じ量で相殺されている状態)」に対する生活者の意識などを調査する内容で、今回が第1回目となる。
「内容まで理解」は15%
調査によると、「カーボンニュートラル」という言葉について「内容まで知っている」「言葉だけは知っている」と回答したのは42%。そのうち「内容まで知っている」生活者は15%に留まった。類似文言の「脱炭素」については「内容まで知っている」が20%だった。
一方、カーボンニュートラルの実現に向け、取り組んでいくことについては、7割以上が必要性を感じていた。
Q. 「カーボンニュートラル」「脱炭素」という言葉を知っていますか
経済産業省が発表した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の14の重点分野に関しての質問では、「自動車の脱炭素化・蓄電池技術」と「資源循環型社会」の取り組みに対してはやや認知されている結果だった。
Q日本は「カーボンニュートラル」の実現に向け、下記のような取り組みを行っていこうとしていますが、どの程度知っていますか
また14の項目についての関心度を年代別に調査したところ、60代以上のシニア世代の関心は、どの分野でも相対的に高く、次にZ世代、ミレニアル世代の順だった。
取り組み企業・団体にポジティブな印象
「カーボンニュートラル」の実現に向けて取り組む企業への評価としては「応援したい」が最も多かった。また企業への印象(情緒的価値)としては、「時代変化に適応している」「チャレンジ精神がある」「長期的な視点で取り組んでいる」「今後の取り組みに期待できる」が高い結果に。企業への印象(機能的価値)としては、「技術力・開発力がある」「自然環境に配慮している」「先進的な事業を行っている」「世の中全体に役立つ技術をうみだす事業を行っている」が高かった。
Q「カーボンニュートラル」の実現に向けて取り組む企業に対する評価
Q「カーボンニュートラル」の実現に向けて取り組む企業に対する印象(情緒的価値)
Q「カーボンニュートラル」の実現に向けて取り組む企業に対する印象(機能的価値)