Facebook Japanと神戸市の事業連携につながった、「顔が見える」関係づくり

「ワクワク感」と「ポジティブ思考」が行動の源泉

「できる」「できない」は一旦置いといて、日々のいろんな出会いやSNSなどを通じて得る情報を組み合わせて面白いことを考えるのが、いつからか私の習慣になっています。

面白いことを思いついた時の「ワクワク感」。きっとうまくいく、うまくいったらこんなステキな価値が生まれるはずだという「ポジティブな思考」。これが私の行動の源泉のような気がします。

このような習慣や発想になったのは、ICT関連部署に配属されてからのこと。新規ポストだったため、前任者もいなければ前例もないことだらけ。とにかくやってみるしかない状況の中で、ありがたいことにかなりの裁量権を与えてもらっていました。そこで得た小さな成功体験の積み重ねが、「前例なし=リスク」から「前例なし=チャンス」という考え方に変えていってくれたのではないかなと思います。

これも、市長をはじめとする上司が、私が感じたワクワク感に共感あるいは応援してくださったおかげだなと。神戸市では、職員のクレド(志)が定められているのですが、その中のフレーズ「テクノロジーの進化を大胆に取り入れ、果敢に未知の可能性に挑戦する」が個人的にとても好きです。

このクレドでも表現されているとおり、Facebookの活用にしても、Facebook Japanとの連携にしても、時代の流れやテクノロジーの進化に対してしなやかに対応していかなければ行政としても立ち行かなくなるという危機感が背景にあるのかなと感じています。

一方で、公務員とSNSとの付き合い方についてはさまざまな考え方があると思います。私の使い方もあくまでひとつの事例に過ぎません。

情報を発信する以上、いろいろな立場の方の目に触れる可能性があるので、だれが見ても極力違和感がないよう、そのタイミングと内容にはしっかりと思いを巡らせています。そういえば、はじめの頃は「こんな内容で投稿しようと思うけど、大丈夫かな?気になることない?」と、同僚や友人にも見てもらっていました。

発信をすることは、やはり勇気がいることです。今はかなりマシになったものの、元々は相当の人見知りです。これは、Facebookを通じた周りの方々から私に対するイメージとはもしかしたら少し異なるものかもしれません。自分でも何となくそのギャップを感じつつ、それに追いつくために日々がんばれている部分もある気がします。

発信することに抵抗がある方は、つながりは広げつつ、情報収集手段として割り切って付き合うのも良いと思います。それだけでも見える世界は格段に広がるはずです。そして、気が向いた時に、友だちの投稿にコメントをしてみてはどうでしょうか。自分の性格や生活スタイルにあったSNSとの距離感を見つけることで、とても便利なコミュニケーションツールになり得るのではないかと思います。

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長井伸晃(神戸市経済観光局経済政策課担当係長/都市型創造産業担当)
長井伸晃(神戸市経済観光局経済政策課担当係長/都市型創造産業担当)

関西学院大学卒業後、神戸市入庁。長田区保護課、行財政局給与課、企画調整局ICT創造担当係長、同局つなぐ課特命係長を経て現職。係長昇任後の企画調整局では、官民連携によるテクノロジーを活用した地域課題の解決や新たな市民サービスの創出に取り組んできた。これまでにフェイスブックジャパンやヤフー、Uber Eats、スペースマーケットなど15社との事業連携を企画・運営。現職では、地域産業の付加価値向上や次代の産業育成に向けた事業を推進・立案するとともに、その経済活動の担い手となる人材の発掘・誘致に取り組む。
神戸大学産官学連携本部非常勤講師。NPO法人「Unknown Kobe」理事長。
「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2019」受賞。

長井伸晃(神戸市経済観光局経済政策課担当係長/都市型創造産業担当)

関西学院大学卒業後、神戸市入庁。長田区保護課、行財政局給与課、企画調整局ICT創造担当係長、同局つなぐ課特命係長を経て現職。係長昇任後の企画調整局では、官民連携によるテクノロジーを活用した地域課題の解決や新たな市民サービスの創出に取り組んできた。これまでにフェイスブックジャパンやヤフー、Uber Eats、スペースマーケットなど15社との事業連携を企画・運営。現職では、地域産業の付加価値向上や次代の産業育成に向けた事業を推進・立案するとともに、その経済活動の担い手となる人材の発掘・誘致に取り組む。
神戸大学産官学連携本部非常勤講師。NPO法人「Unknown Kobe」理事長。
「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2019」受賞。

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