【前回コラム】「「ダイバーシティあふれる小売の未来」を、マレーシアと日本の事例から考えよう」はこちら
1:フランス・パリの日常生活と買い物とは?
2:専門店が集う活気ある商店街と非接触会計
3:フランスの有名スーパー、モノプリVSカルフール
4:揺れ動くEC業界、モノプリ・アマゾンVSカルフール・グーグル
6:フランスのエスプリはマルシェ(市場)にあり
7: 買い物をしよう、街へ出よう
まとめ:フランスの小売から「OMO時代の歩き方」が見えてきた
フランスの小売から、買い物と人生の楽しみ方を学ぼう
こんにちは。今年の夏、いかがお過ごしですか。日本も海外も、少しずつワクチン接種も始まり、少しずつ新たな日常への希望が見えてきたような気がします。
ところで私が住んでいるオランダからフランスへは列車で3時間ほど。いわゆる、東京や大阪を新幹線移動するような距離です。ですが「花の都パリ」は、自由都市アムステルダムとはまたずいぶん違った印象があります。ちなみに「花の都パリ」って、なぜ「花の都」っていうかご存知ですか。一説によると、フランスは芸術、文化、ファッションという社交面での華やかさが街を彩っており、その美しさの象徴として「花の都」と呼ばれるようになったとか。また「花の都=パリ」と表現するのは日本だけらしいです。
というわけで今回は、かつての広告会社時代の同期で、現在フランスでライター/コピーライターとして暮らしている山田さんのフランスのレポートをお届けします。山田さん本人の人柄を感じさせる、読んでいて気持ちが軽くなる素敵なレポートに仕上がっております。
今回は夏休みスペシャルとして、いつも以上にカジュアルに、フランスのリアルな買い物事情を見ていきましょう。まだまだ海外旅行には出発しくいご時世ですが、少しでもこの記事からフランスに旅行にきたような気分を味わっていただければ嬉しいです。記事の終わりには筆者(堤)からいつもの+αレビューもお届けします。それでは早速「フランスの小売から」出発です!
今回の特派員
山田恭子(パリ在住ライター/コピーライター)
2006年電通入社、コピーライター・CMプランナーとして勤務。TCC新人賞、ACC賞、電通広告賞など受賞。広告・キャンペーン企画制作ほか、香港でのOJT、テレビ番組「セブンルール」の立ち上げ、電通デジタル出向を経験した後、2020年に渡仏。現在、フリーランスのライター・コピーライター兼学生。
1:フランス・パリの日常生活と買い物とは?
ボンジュール!この先、第7章までは山田が執筆を担当します。フランスは本格的なバカンスシーズンへ突入し、楽しい計画に向かって皆、気もそぞろ。人が集まれば必ず「バカンスをどう過ごすか?」という会話になります。
バカンスを安全に過ごすため、ワクチン接種も順調に進行中。今や12歳以上なら誰でも自由に受けられて、8月末までには3500万人以上の接種完了を目標にしています。
と、本題へ遠回りしましたが、美術館やレストランの営業が再開し、規制の緩和も進んでいる今、フランスも日常の風景をだいぶ取り戻しました。でも、だからといって毎日美術館に行くわけでも、毎日高級レストランを渡り歩く訳でもありません。
フランスの生活者としての日常とはなにか。シャンゼリゼの高級ブティックや小洒落た雑貨店ではなく、普段はどこで買い物をするのか。リアルな買い物の現場と、フランスならではの流儀や文化をご紹介していきます。