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— お二人には「子育てしながらアクセンチュア インタラクティブで働くことはできますか?」という質問が寄せられるそうですね。その答えは?
田中裕子:「できます」というのが答えです。ただし、ポイントは、当社として「女性だから、子育てとの両立を苦労して図っていくべきである」という雰囲気はないということ。
社内には、家事・育児に時間を割く女性もいますし、福澤さんのようにご主人がとても協力的なご家庭もあります。できることはする、できないところは誰かの助けを借りたり、別の手立てを考えたり。弱音を吐いてもいいし、自分に課しすぎないという価値観が、ベースにあるように感じます。
福澤 唯:入社して感じたのは、制度面でも思いのほか手厚い、という印象です。トレーニングが充実しているのはもちろん、業務上の上司とは別に「ピープルリード」というカウンセラーが社員一人ひとりについて、社員がキャリアをどう伸ばしていくかという相談に乗ってくれます。また、子育てや介護、ボランティア参加といったさまざまなシーンで利用できる仕組みもありますね。
実は入社前、「あまり、長くいられる会社ではないのかもしれない……」と心配していた部分はありました。けれど、アクセンチュア インタラクティブで働きながら産休や育休を経て、復職し、ライフステージが変わった現在でも、業務にマッチして働くことができているのは、社としての仕組みや周囲の理解があるからだと思います。
田中:私は、社員同士で認め合う文化が強いと感じました。私も入社前、「多少はヒエラルキーがあるのかな」と心配に思っていたのですが、杞憂でしたね(笑)。 役職が上の方でもフラットに接することができますし、尊敬できる人は年次問わず、たくさんいます。
福澤:イメージと違ったといえば、もっとドライかと思ったら、意外と人のつながりを大事にしている会社ですよね。
田中:そうそう、そうなんです。
— 現在はどんな業務に携わっているのですか
福澤:私は主に、伴走型のデジタルマーケティング支援をしています。ワンタイムではなく、クライアントと共に走る形で、顧客体験の向上と、収益増を両立させる点に主眼があります。第三者であるからこそ、顧客や企業、それぞれの目線で事象をとらえ、描いた理想像に向かってドライブしていく。より良い顧客体験を生み出し、結果、サービスやプロダクトが顧客に親しまれ、利益が生まれ循環していくという仕掛けづくりを続けています。
一方、「ゼロからイチを生み出す」という点については、田中さんが得意とされる領域です。
田中:私は、数年、十数年、あるいは、さらにその先のビジョンやビジネスをつくるための支援、その広報支援をしています。アクセンチュア インタラクティブでは、「BX(ビジネス・オブ・エクスペリエンス)」と掲げているのですが、それは、製品・サービス周辺の顧客接点はもちろん、企業のパーパス(存在意義)に従って、人材やオペレーション、サプライチェーンまで含めて全体を再構築する、というものです。
企業の掲げるミッションにたどり着くためにあらゆる領域からアプローチしていく際の拠り所になるミッションをクライアントと一緒に考え、さらに株主や経営者、従業員、顧客、取引先といったステークホルダーに浸透させるための戦略や戦術を構築するのが仕事です。
— たとえば、どのような
田中:すばらしいビジョン、メッセージが完成しても、知ってもらえなければ意味がありません。たとえば、「では、そのメッセージを、グラミー賞アーティストが作曲した〈聴かせる社歌〉にして、何度も聞きたくなるものにしましょう。場合によってはグラミー賞を獲得してPRになるかもしれません」といった、意表をつくような提案もします。
もちろん、この案が通るかどうかは別の話ですが、ビジョンを構築するだけで終わらせず、既存の枠組みにとらわれないアプローチで浸透を図る、ということです。こうしたアプローチに興味のある企業の方にはぜひご相談いただきたいですね。私の場合、現在の仕事でも、柔軟な発想が求められる広告業界のバックグラウンドが生かせているのではないかと思います。
ちなみに、仕事を成功させるためには適材適所が大事な要素だと考えているのですが、私が〈何もないところを開拓したり、風穴を開ける〉役割だとしたら、福澤さんは〈開いた風穴から始まるビジネスを拡大し成長・定着させていく〉ポジション。立場としては真逆と言えるかもしれません。
— お二人とも中途入社ですが、アクセンチュア インタラクティブでの働き方と、前職との違いについて教えてください
福澤:私はまず新卒でデジタルエージェンシーに入り、動画を主としたコンテンツマーケティングに携わっていました。面白さもあり、同社だからこそ得られた経験も多かったのですが、もっとクライアントを支援できる領域を広げたいと考えたんです。
そこで、アクセンチュアのテクノロジー部門へ入社しました。テクノロジー部門では、大規模なシステムの導入などのために海外出張をして。現地のメンバーと働くことに楽しみを感じながら、いまに通ずるITの知見も深められたと思います。ただ、さらに顧客の近くで、顧客体験をより良くしていく仕事がしたいと思い、現在のアクセンチュア インタラクティブへの異動に手を挙げました。
現在は考えていたとおり、クライアントを支援できる範囲を広げ、課題を抽出し、必要な施策を提案し、さらには実行して、PDCAサイクルに従って改善して……と、一連のマーケティング支援に携わり、仕事の広がりを感じています。
田中:私は美術系の学部出身なのですが、新卒ではリクルートに入社して、毎日飛び込み営業をやっていました。正直辛かったですね(笑)。しかし、今の〈できるまで諦めないマインド〉は同社での経験あればこそで、当時鍛えてくださった先輩や同僚には感謝しています。そのあと、広告制作会社にプランナーとして転職しました。
— 美術系から営業というのは、あまりないご経歴では
田中:大学生の頃から雑誌を発行したり、プロダクトデザインをしたりしていたからか、ゼロから何かを生み出すことが自分の長所だと思っていました。ですが、生み出したモノの魅力を、相手に浸透しやすい言葉で伝えなければ、それは自己満足で終わってしまいます。
同じ肉料理でも、幼稚園児には「たべると、つよくおおきくなってかいじゅうさんをたおせるかもよ」と伝える。片やトレーニング中の人には「理想的なボディメイクには、体重1キログラムあたり、約2グラムのたんぱく質の摂取が望ましいそうです」などと伝える。営業職を選んだのは、このように「相手に合わせて、ものごとの価値を翻訳し、伝えるスキル」を身に付けたかったからです。
3年半の営業職を経験したあとは、広告制作会社で7年間がむしゃらにデジタルからアナログまで、CMからイベントまでいろいろなものを作り続けました。そして、クライアントの根本的な体質から改善していく仕事がしたくてアクセンチュア インタラクティブへ。広告業界をスタイリストとすると、今の仕事はドクターだと思います。クライアントの健康診断をして体質改善から提案できることがありがたいし、やりがいを感じます。
アクセンチュア インタラクティブでとてもよいのは、決まった答えのない、幅広い経営課題に向き合えること。オリエンテーションもなく、課題を見つけるところからスタートして、クライアントが気づいていないことを提案できるのは、本当に貴重な機会だと思います。
— 定型的なルーティンワークでない分、大変な仕事でもあると思いますが、子育てとの両立はどのように図っていますか
福澤:冒頭で田中さんが「できないところはできない」と話していましたが、私も同感です。無理をしてすべてのことに力を注ぐのではなく、複数の選択肢から、その都度状況に見合うものを選び、適切に周りにも協力を仰ぐのがよいのだと思います。
私は仕事柄もあってか、スマートホーム化という手を選ぶことが比較的多いようです。たとえば、太陽が沈んだら自動的に電気が点いたり、暑くなればエアコンのスイッチが入ったり、と、家庭のさまざまなところで実践しています。設定した時間になると、スマートスピーカーが「お着替えできましたか?」と話すようにしていて、子どももそうした暮らしに慣れ親しんでいます。
日常的な煩雑さを減らす仕組みを施して、少しずつストレスを除くというのは、小さな話のようですが、突き詰めれば、「そういうことを億劫がるべきではない」とか「母親ならこうあるべき」という「べき論」にたどり着くんですね。そして、その「べき論」が常に本質をついていて、最優先されるものかというと、疑問符が浮かびます。なので、自分が大切にしたいことを大切にできる状態にしていきたいと思っています。
子どもと向き合う時間をつくる、家族がハッピーになる、ということが私にとっては大切で、それを実現するために必要な手段をとるというスタンスです。私が言うほうがよいこと、夫が言うほうがよいこと、スマートスピーカーでも十分なことを、やりながら探り、みんなが一番心地よい状態を目指して試行錯誤しています。もともと効率的に物事をすすめるのが好きなのですが、そういう意味では仕事と根本は変わらないのかもしれないですね。
— 田中さんはさらに歌手としてデビューもされているとのことですが
田中:5年以内に海外フェスに出るのを目標に、コツコツやっています。たとえ仕事をしていても〈創る〉ことは一生続けたいと考えているので、歌の練習をしながら資料を作成したり、打ち合わせを終えた後に自宅で収録したりと、両立のあり方を模索しています。
仕事でもプライベートでも意識しているのは、できるだけいつも機嫌よく、ヘルシーでいることです。
— そのようにするコツはありますか
田中:「がむしゃらに倒れるまで仕事をやらなくてはいけない」といったことや、「今までのやり方でタスクを進めないといけない」など、当たり前に思われていたことも一度疑ってみることです。
「シンガーソング・コンサルタントがいてもいい」というのは、その一つですね。縛られて苦しくなってしまいますから、仕事でも育児でも、「こうあらねばならない」という強迫観念のようなものは、本当にないほうがいいと思います。
福澤さんのお話も同様ですが、たとえば育児であっても、子どもに幸せになってほしい、という大きな目的に対して、すべて親が手取り足取りで介入するべきではないと思います。むしろ、本人の自立のために必要でないこともあるし、それをしないからといって手抜きというわけではありません。目的から逆算して、そこにたどり着くための効率のよいやり方を試行錯誤している、という感覚です。
— お二人からすると、アクセンチュア インタラクティブで活躍できる人というのは、どういうタイプの人ですか
田中:当事者意識が強い人。一回の施策で当たった、外れたという仕事ではない分、長期的なビジネスパートナーとしての信頼を得られることが重要です。また、信頼がなければ、トライアル&エラーはできませんから。
現在はある施策が“正解”だったとしても、この先は“正解”でなくなることは珍しくないと思います。ですので、視点を変えながらアップデートしていける柔軟さも大切。そのような姿勢を持つと、“ご奉公”ではなくて、お互いにいい影響があるのではないかと思います。
福澤:共通の点があるとすれば、飽くなき向上心でビジネスや社会をより良くしていこうと思える人、それを実現すべくリードしていける人だと思います。
いま、あるクライアントを支援して1年以上になるのですが、やはり新型コロナウイルス感染症のまん延で、ビジネスとしても大きな打撃を受けてしまいました。しかし、そんな状況下だからこそ、共に走るパートナーとしてお客さまを支えたいという思いが強くなっているのは事実です。半ば運命共同体として立ち向かえていると思います。
また、一人だけでは成し得ないことも、多様な仲間がいるからこそ現実のものにできるし、個々の選択を応援してくれるような雰囲気、仕組みがあることも心強く感じます。こうした環境下で、多様な仲間とエクスペリエンスを革新する、新たなチャレンジができたら嬉しいです。
お問い合わせ
アクセンチュア株式会社 インタラクティブ本部
MAIL:JPN.EH.Interactive.Recruiting@accenture.com
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