日本サブウェイは8月6日まで、来店客の表情や視線を基にメニューを提案する注文システムの実証実験を行っている。サブウェイは来店客が注文時にパンやトッピング、野菜、ドレッシングなどを指定する方式だが、メニュー提案によって来店客の迷いや焦りを解消する狙い。
提案型注文システムは沖電気工業が開発したもの。注文端末のカメラから来店客の表情と視線をAI(人工知能)技術で分析し、興味・関心を推定してメニューを提案する。実験では、来店客の同意を得た上で操作してもらい、使用後の感想をアンケートで尋ねていく。
設置店舗は「サブウェイ渋谷桜丘店」。同店は米国本社が推進する店舗改革プロジェクト「フレッシュ・フォワード」の導入店舗として2019年3月にオープンした。他店舗ではパンや野菜、具材を写真を見て選ぶが、「渋谷桜丘店」では実物が見えるショーケースを取り入れるなど、「選ぶ楽しさ」を伝える工夫をこらしている。
日本サブウェイの角田淳社長は「渋谷桜丘店」オープン時、雑誌『販促会議』の取材に対し、「我々が目指すのは、『お客さまの好みに合わせてサンドイッチを作り、ご提供する』という、サブウェイの根本的な価値を広めること。しかし日本への進出から27年が経過したいまでも、『選ぶ楽しさ』は十分に伝わりきっていない。従来よりも選びやすくなった『フレッシュ・フォワード』導入店から発信に力を注ぎたい」との意気込みを語っていた。
提案型注文システムは、注文時間の短縮やスムーズな注文による店舗スタッフの生産性向上やストレス軽減などを図る狙いもある。