NTTデータ経営研究所は9月30日、インティメート・マージャーと共同で、オンライン広告配信を支援するサービスを開始すると発表した。両社が保有するデータベースを連携し、性格や認知バイアス、興味・関心に基づいてターゲットの代表的な人物像を割り出した上で、広告を配信する。
たとえばカードローンの広告を打ちたい場合、従来手法では、年齢や性別といったデモグラフィック(人口統計学的属性)や、「直近でカードローンのWebサイトを訪れた」といったWeb閲覧履歴に基づいて配信していた。結果、借り入れ需要のない人も広告を見るケースが少なくなかった。
両社の手法では、NTTデータ経営研究所が持つ約5万人分の個人の属性、性格、認知バイアスなどの特性と、インティメート・マージャーのWeb閲覧履歴を組み合わせ、「計画性はあるが、好きなものごとには惜しみなくお金を費やす」といった性格を把握、「オタク気質」「直近1カ月で興味や関心の高いものごとにお金をかけようとしている」といった条件で広告を配信できるという。
両社の事前の実験では、2020年にヒットしたテレビ番組や映画などのコンテンツの利用実態アンケートと、Web閲覧履歴を連携。調査対象者の18.5%を占めるセグメントでは、(ヒットコンテンツは)ドラマ『半沢直樹』のみ視聴、まじめ、人当たりがよいといった共通点があった一方、60歳以上の中高年層と、20歳代女性、30歳代男性が混在していたという。
広告配信支援サービスでは、NTTデータ経営研究所が、広告効果の高い人物像を割り出し、インティメート・マージャーが実際の配信を支援するという。