澤本流、ホラー系グロテスク映画の観賞法とは?
澤本:あと、映画出たんですよね、永井先生の。
見上:はい!
権八:永井聡。
澤本:永井聡先生の。
権八:先生じゃないけど(笑)。
澤本:映画『キャラクター』。あれはオーディションだったんですか?
見上:オーディションでした。最初に動画を送って、そこから面接みたいな感じで。監督と何人かスタッフの方との。
澤本:どうでした? 永井さん。
見上:すごい緻密につくる方だなと思いました。例えば、「瞬きはこれくらいまでに抑える」とか。オーディションのときに台本とかを読んでいたんですけど、その何度か読んでいる間に、「さっきと動きが違うじゃん!」みたいな。そういう、しっかり細かくつくっていく方なんだという感じがしましたね。
澤本:「さっきと動きが違うじゃん!」って言いそうだね。
権八:言いそう。
一同:あはははは。
中村:細かいんですね。だから。
権八:それはどういう役どころだったんですか。『キャラクター』では。
見上:菅田(将暉)さんの義理の妹役ですね。
権八:観ました? 澤本さん。
澤本:観た観た。
権八:あっ! 観たんだ。
澤本:観たけど、基本的に俺、血がダメなのよ……。
権八:うん。
見上:一緒です。
澤本:血がダメで、あと人が死ぬシーンとかもさほど好きじゃないの。
権八:うん。
澤本:だから、試写室で観たんだけどさ。恥ずかしいんだけど、まず怖くなってきたら、耳に指を何度も突っ込んで。それで音が「ファファファファファーン」って、細切れに鳴るようにして。
一同:あはははは。
権八:そんなに?
澤本:描写もやたら永井さんっぽいの。S度が高いのよ。
権八:ドSなんですよ。
見上:へ~。
中村:グロい?
澤本:グロいというか……。例えばドラマによっては、人刺すときって新しいナイフを「シュパッ!」と出して、「ドスッ!」って刺すとかじゃない? でも、なんかさ。ナイフ自体が錆びていたりするんだよ、もう。
一同:ああ~。
澤本:リアルなんだけど。もう殺し方とかえげつないので、観ていてちょっと…。でも、試写室って逃げられないじゃない、おしっことか行って。ほかのところだったら逃げようとすら思ったけど、話は面白いわけ。だから、とにかく音の問題を解消しなきゃと思って、耳はふさいで。でも聞かないと話がわからないから、0.1秒ごとずつ指を耳に出し入れして、「ファファファファファーン」って。
一同:あはははは。
権八:どういう観方してるの?
見上:新しい(笑)。
澤本:言っている内容は聞こえているけれども、っていう風には。
中村:ちょっと散らすんですね。
澤本:そうそう。散らして。映画の「ドワーッ!」とか、「ブスッ!」という音よりは、「ファファファファーン」っていう、耳に指を突っ込む音の方が大きいから。印象は薄れているけれど、話はわかる。
見上:なるほど。
権八:愛ちゃんもそういうの苦手なの? 血は。
見上:めちゃくちゃ苦手で、それこそ試写では一番前で観て。終わった後立てなくなって、ずっとブルブル震えたままでした。体温とかも全然で、手もずっと冷たい、みたいな状態で帰りました。怖すぎて。
権八:そんなに怖いの?
見上:めっちゃ怖いです。特に苦手っていうのもあると思うんですけど、血の色とかがリアルなんですよ。めっちゃ鮮やかな赤とかだったら怖くはないんですけど、ちょっと黒い赤みたいな。リアルな血の色の感じでつくってあって。
澤本:あとヌルっとしているのよ。
見上:そう。ネトっとしているんですよ。サラっとしてない。
一同:あはははは。
中村:リアルだ。
権八:嫌だね~。
中村:演じる上では映画とドラマで結構違いましたか?
見上:そんなに差を感じたことはないですね。作品とか監督によって感じることはありますけど。でも、ABEMAのドラマは、基本的にスマートフォンで観る人が多いので、ちょっと意識しました。意識して何が変わったんだという話なんですけど。
中村:でも、そういう絵づくりなんでしょうね。ちょっとアップが多いとか。
見上:そうですね。わかりやすくっていう言い方もあれですけど、ちょっとわかりやすくしようとは思いました。
権八:『箱庭のレミング』のことですね。
見上:はい。
中村:これも結構、今話題で。
権八:怖い系じゃないの?
見上:これはSNSのヒューマンホラー系ですね。
権八:ヒューマンホラー?
見上:血とかもちょっとあるんですけど、それよりも「人間、コワッ」「SNS、コワッ」っていう怖さが強いです。
権八:リアルなんだね、その辺が。今っぽいというか。
見上:そうですね、はい。