日本プロモーショナル・マーケティング協会(JPM)は10月26日、クリエイティブが優れたPOP広告や店頭什器を顕彰する「JPM POPクリエイティブ・アワード」の最終審査を行い、各賞を選定した。最高賞の経済産業大臣賞には、アサヒ飲料の「三ツ矢の日リモート接客売場演出キット」(出品会社:凸版印刷/制作者:トッパンアイデアセンターAD)が受賞した。
新たな生活様式に対応し、遠隔操作で動くアバターを活用した店頭推奨販売を実施したもの。同社では「三ツ矢サイダー」の記念日である「三ツ矢の日」(3月28日)に合わせ、社員が店頭に立って推奨販売を行い顧客とのコミュニケーションを取る活動を続けてきた。2021年はコロナ禍のため、販売員が店頭に立たずリモート接客を導入。アバターを通して、遠隔操作で同社社員がリアルタイムで接客を行った。実施は3月27日と28日。コロナ禍による新たな生活様式に対応したチャレンジが評価された。
審査員特別賞には、Pernod Ricard(ペルノ・リカール社)の「シーバス18年テイスティングカウンター」(出品会社:DOBIN DISPLAY CO., LTD)が選ばれた。ウイスキー「シーバスリーガル18年」の店頭試飲用ツールで、蒸溜器をモチーフにクラシックモダンを意識してデザインしたもの。氷桶の中をらせん状のパイプが通り、瞬時に冷却することができる。商品を魅力的に見せる演出が評価された。
2020年はコロナ禍でアワードが延期となり、2年ぶりの開催。店頭プロモーションも大きな影響を受けるなかで、技巧をこらした作品が減る一方で、新常態に対応した工夫も見られた。今回は23部門から593点が入選し、金賞には21作品を選んだ。
出品された全作品のほか、「JPM プランニング・ソリューション・アワード」「ヤングPOPクリエイティブ・アワード」の入賞作品などを展示する「日本プロモーショナル・マーケティング協会展2021」を29日まで、リニューアルした東京都立産業貿易センター浜松町館(東京都港区)で開催している。本展も2年ぶり。第50回の節目を迎え、展示のほかプロモーション領域をテーマにしたセミナーも開催される。17時(最終日は15時)まで。来場には事前登録が必要。日本プロモーショナル・マーケティング協会Webサイトのトップページから「JPM SHOWサイト」で詳細を案内している。