久々にオシャレして外食へ 多治見市、「洒落テGO」で美容や服飾支援

岐阜県多治見市は11月1日、市内のヘアサロンやアパレルショップ、生花店などを支援する「洒落テGO(しゃれてゴー)」を始める。対象店舗で1日に1回あたり3000円以上の買い物をした人にスタンプを押し、3つ貯まると、対象の市内飲食店で使える3000円分の食事券と交換できる施策。食事券は5000枚で総額1500万円分を支援する。

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「洒落テGO」のロゴ(配布しているパンフレットの一部から)

「洒落テGO」は、多治見市が昨年4月から進める事業者支援の一環。新型コロナウイルス感染症の拡大で、外出できなかったり、冠婚葬祭ほかの催事がなかったりで苦境に立たされている「おしゃれ」関連の店舗を支える狙いがある。参加店舗数は142店舗。

市の担当者は施策について、「髪を整えたり、服を買ったり、あるいはお花を買ったりという活動にはきっかけが必要です。多少の割引だけではなかなか需要が生まれづらく、短期的に集客できても、すぐまた“ガラガラ”では意味がないと考えました。いまは緊急事態宣言が解除されてコロナ禍も一息つけそうなタイミング。おしゃれのきっかけづくりをして、市全体で消費を喚起できれば」と話す。

市ではこれまで、飲食店支援の「TAJIMEALGO(タジミールゴー)」、酒店を支援する「イエ呑みGO」、地場産業の美濃焼の販促を支援する「美濃焼GO」といった消費喚起策を打ち出してきた。

端緒となった「TAJIMEALGO」は、市内で料理の持ち帰りができる飲食店を紹介する特設サイトで、2020年4月に開設した。さらに一部を除く掲載店舗で、店頭で応援メッセージをカードに書いて渡すと200円割引になる「テイクアウト200円OFF大作戦」を実施し、12万5000食分の販売を促進。その後の企画にもつながっている。割引分は市が負担した。

「当市にはプレミアム商品券の施策がなく、新たに発行するには費用がかさむ上、時間もかかります。すぐにでも効果のある手を打ちたいと考えたのが、『テイクアウト200円OFF大作戦』でした。ただ、額も少ない上、単に割引だけでは味気ないので、主眼を市内の飲食店の応援にしました。それが反響の大きさにつながったのではないかと思います」(多治見市の担当者)

その後、菓子店でも同様の施策を実施したほか、新たに酒店13事業者の支援策として「イエ呑みGO」を展開。こちらは対象店舗で酒類を購入すると、「TAJIMEALGO」掲載の飲食店で割引になる食事券がもらえる企画だ。こちらも「とても好評でした」と担当者は話す。

「飲食店でお酒の提供がストップされ、酒店の卸先がなくなってしまうことが課題でした。酒店と、取引先となる飲食店とのつながりを保ちたいということもあって、食事券がもらえる企画にしました。酒店が、来店者におすすめの飲食店リストを渡し、利用を後押ししたケースもあったと聞いています。発注・仕入れができず関係が希薄になっていた時期でしたが、事業者間のコミュニケーションも促せたのではないでしょうか」(同)

「洒落テGO」は来年1月31日まで実施。11月23日には美容やファッションなどのブース出店やステージショーなどを行うイベントを開催する。

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