博報堂DYホールディングス(HD)は11月11日、スマホ向け広告を手がけるアドウェイズへの出資比率を引き上げたと発表した。グループで所有する議決権割合を7.4%から15.4%に高めた。コロナ禍を契機に在宅向けWebサービスが伸びたことを受け、スマホやスマホアプリを介した広告での競争力向上につなげる。
アドウェイズの第三者割当増資を引き受け、約364万株を取得した。譲渡価額は約31億7000万円。システム開発費や人材採用費、人件費などに充てる。
子会社の博報堂DYメディアパートナーズが2019年にアドウェイズと資本業務提携し、議決権割合で7.4%を所有。両社共同で広告案件を獲得し、売上高を伸ばしてきたという。今回の出資率引き上げで博報堂DYグループとの連携を深め、テレビなどを含めたクロスメディア展開での広告活用を狙う。
総務省の統計(令和3年版情報通信白書)では、2020年のスマートフォンの個人保有率は前年比1.7ポイント増の69.3%となった。博報堂DYメディアパートナーズの調査では、2021年のスマートフォンへの接触時間は1日あたり約139分で、前年から18分増加。テレビの約150分に迫り、広告メディアとしての存在感を強めている。