第4回 共通点は“韻”だけ。出会ったことのない「言葉」をくっつけてみる(芸人:ジョイマン 高木晋哉 )

“意味のない”言葉たちに、真新しい意味を付与してもいい

そして、お笑い芸人として。昨今のSNS全盛の時代では「言葉」をしっかり道具として使うこと、笑顔になれる使い方を追求することは、以前よりもさらに重要になってきているように感じます。この時代に大切なのは、言葉に対して毅然としたイニシアチブをとること。言葉に振り回されたり、人間が言葉を“支配する”のではなく“支配される”ようになってしまうのはとても危険に感じます。インターネット上の、埃のように宙を舞う言葉たちによって、自らの命を絶つ決断をしてしまう人がいるのも悲しいことです。

誤解を恐れずに言えば、僕は言葉を過剰に恐れてきた人間であるからこそ、この世界であなたを取り囲む、本当はたいした“意味のない”言葉たちにも、皆さんの思うままに、都合の良いように真新しい意味を付与してあげて欲しいです。僕は一時期「ジョイマンは古い」という言葉を「ジョイマンはアンティーク」と訳していました。何やら価値がありそうな響きが僕を癒してくれました。

言葉は人が笑顔になるために生み出した道具のはずです。あなたにとって、この世の言葉たちが、手渡された重い荷物ではなく、自由に空を翔け回る翼になることをジョイマン高木晋哉は祈っています。
 

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宣伝会議 編集部
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