弘前市内の歴史的建造物や電車車両などを活用、まちなか芸術祭「Hirosaki Arts Pollination」

11月27日から、青森県弘前市でまちなか芸術祭「Hirosaki Arts Pollination(ヒロサキアーツポリネーション)展」が始まる。

本展は、アートを街に拓くローカル・クリエイティブ・プロジェクト「HIROSAKI_AIR(弘前エア)」のキュレーションによるもの。津軽・弘前という土地を再発見する市民参加型の地方展覧会として企画されているが、芸術祭を地域型密着型スケールのアートプロジェクトとして、どのように実施できるかという実証実験を兼ねた試みでもある。県内外の作家15名が津軽・弘前からインスピレーションを得て制作した作品を、旧一戸時計店・青森銀行記念館・石場旅館などの歴史的建造物を含む弘前中心街の10拠点に展示する。

本展では、アーティストや鑑賞者を、りんごが結実する仕組みになぞらえて、植物の花粉を運び受粉させる「ポリネーター(送粉者)」と解釈。そのミッションは、アーティストたちの眼差しとこの地の歴史、文化、産業、風土を掛け合わせながら津軽という惑星を複眼的に捉えるとともに、新たな気づきや明日につながるエネルギーをわたしたちの心に実らせることとしている。

ロゴをデザインしたのは、JAGDA新人賞2021を受賞したアートディレクター 窪田新さん。今回、このロゴを使ったトートバッグやバッヂが、鑑賞パスとして使われている。

「点と点が結びついて出来ているシンボルは、アートを媒介にヒト・モノ・コトが結びつくことを表現しています。本展同様、シンボルマークも多様に結合していくデザインシステムとなっています」と、本展のロゴマークについて窪田さんは解説する。

本展のロゴマーク

鑑賞パスになるトートバック(一般用)とバッヂ(小中学生用)。

展覧会参加者は窪田さんほか、アートディレクターでアーティストとしても活動する八木秀人さん、フラワーアーティスト、美術作家、彫刻家、陶芸家、人形ねぷた組師、デジタルクリエイターなど多彩な顔触れがそろっている。
11月28、29日には、市内の福祉施設利用者や子どもたちと一緒に作品を完成させていく
ワークショップを開催。また、作品鑑賞パスを提示することで、市内の店舗で割引や特典が受けることもできる。

八木秀人「Life is an adventure 02.」

窪田新「星降る林檎」

「Hirosaki Arts Pollination展」-ヒロサキアーツポリネーション-
会期 :11月27日(土)~12月5日(日) ※青森銀行記念館、ブリックは火曜休館
時間 :午前10時―午後5時 ※青森銀行記念館は午前9時30分—午後4時30分、弘南鉄道車両は運行ダイヤに準じる
会場 :石場旅館/ギャラリーまんなか/旧一戸時計店/弘南鉄道大鰐線車両/
旧第五十九銀行本店本館(青森銀行記念館) /SKy スカイ/土淵川遊歩道
HIROSAKI ORANDO/弘前れんが倉庫美術館 カフェ&レストラン ブリック/
松ノ木荘
鑑賞パス:一般900円、小中学生200円 ※会期中何度でも観覧可、障害者手帳提示の方は無料

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ