メルカリは12月6日、フリマアプリ「メルカリ」のサービス改善のための作業をユーザーに担ってもらう「メルワーク」を開始したと発表した。「メルカリ」アプリ内で利用できるポイントと引き換えに、同義語の判定など簡単な作業をユーザーへ依頼する。利用者の一部で始めており、順次拡大する見込み。
商品の検索結果の精度向上などに生かす。作業は、「〈かばん〉と〈カバン〉は同義語か」といった簡単な問題に答えるというもの。キーワードによって表示される商品の正誤判定などの作業も配信する予定。作業1回あたり、2メルカリポイントなどと、対価となるポイントが設定されている。メルカリポイントは、1ポイントあたり1円として、「メルカリ」内などで使用できる。
言語処理では、人間が見る場合には自然な言い換えでも機械では扱えないことがあり、システム改善のために人の手が必要となることがある。「メルカリ」の2021年7〜9月期の国内月間アクティブユーザーは1954万人で、普及すれば膨大な量の作業でもまかないうる。
機械の苦手な処理を人力で補填する取り組みは米アマゾンが「Amazon Mechanical Turk」として2005年にサービス化している。Mechanical Turk=機械じかけのトルコ人の名は、19世紀に登場した、チェスを指す機械人形を「トルコ人」と呼んだことに由来する。機械は人間が動かしていた。