電通系、DXでマス広告の障壁なくせ 顧客対応も手厚く

売上を拡大する情報提供

電通グループの電通ランウェイは12月1日、取り扱い広告枠などの情報を掲載した広告主向けWebサイト「ウリアゲガンバ」を刷新した。同社はメディア・コミュニケーションを軸に広告活動の全領域における統合ソリューションを提供する広告会社で、「ウリアゲガンバ」では社内外から広告出稿に役立つ情報を集約。テレビCMを打った場合、どれくらいの人に届くのかを試算するシミュレーターなど、マス広告を初めて検討するクライアントや中小企業への情報提供活動を強化した。

リニューアルした「ウリアゲガンバ」

企業がビジネスを拡大しようとする際、マス広告は重要な役割を担う存在だ。しかし、クライアントにとっては大きな投資であり、複雑なバイイング方式や専門言語などわかりにくい点も多い。こうした疑問を解決するべく、マス広告に関する情報や経験豊富なコンサルタントがワンストップでスピーディーにサポートを提供するのが「ウリアゲガンバ」だ。

総合広告会社の多くは従来、新規クライアントと接点を持つ際、人からの紹介といった属人的な営業活動が主要ルートになっており、営業のDX化を推進すべきと以前から考えていたが、コロナ禍でその流れが加速したことから今年、サービスを開始した。オンラインでコミュニケーションを取れる窓口を設け、「どこに連絡したらいいのかわからない」「相談したいが敷居が高いのではないか」と感じていた顧客にも間口を広げる。

広告出稿のハードル下げる

「ウリアゲガンバ」のリニューアルについて、電通ランウェイ アカウント開発部の木部亮平氏は「これまでは広告ナレッジサイトの側面が強いWebサイトでしたが、より具体的なソリューションを提供できる3サービスを追加しました」と語る。

電通ランウェイの岡本智明氏と木部亮平氏

刷新前の「ウリアゲガンバ」では、Webサイトで広告関連コンテンツの無料提供がメインだった。取り扱い広告枠の媒体資料をダウンロードできる機能や、エリアや予算等を設定することでテレビCMのリーチをシミュレーションできる「テレビCM出稿シミュレーター」、広告の最新動向を紹介するコラム、広告用語辞典などを掲載してきた。

新たに追加したのは、広告業界歴15 年以上のコンサルタントによる「はじめての安心テレビCM パック」「広告活動診断」「ウリアゲ拡大並走サービス」の3サービスだ。

「はじめての安心TVCM パック」は、テレビCM制作の基本からCM枠の購入までをサポートし、制作や放送プランを300万円から提案。「広告活動診断」は、ターゲット分析、競合分析、メディア予算配分など、現在の広告活動をコンサルタントが分析、改善提案を行う。「ウリアゲ拡大並走サービス」は、「本格的に広告活動を実施したいが、社内に経験者がいない」「どういうオリエンテーションをすればいいかもわからない」という場合に、実務作業を支援するサービスだ。

木部氏は「さまざまな企業のマーケティング担当者にWebサイトを見ていただき、ヒアリングをしたところ、『広告活動診断』が非常に役に立ったという声を多くいただきました。『いまの広告活動はこれでいいのか』とお考えの方にとって、改めてターゲットや競合他社の出稿分析をしたり、適切な予算配分を客観的に診断できたりするデータ分析の視点はニーズが高いようです」と語る。

「いきなり広告会社に問い合わせをすることに対し、ハードルが高いと感じる方もいらっしゃると思います。『ウリアゲガンバ』は、『電通ランウェイが持つメディアプランニングの知識をオープンにして提供する場所』というイメージです。初めてマス広告に挑む方の目線により沿って、疑問や課題を解消できるコンテンツを今後もたくさん配信していく予定です。これらのコンテンツが、中小企業やベンチャー企業などマス広告初心者の方で売り上げを拡大するきっかけになればと考えています」(木部氏)

広告のエキスパートが専任対応

「ウリアゲガンバ」を提供する電通ランウェイの特徴は、営業からメディアプランニング、メディアバイイング、時にはクリエイティブ領域まで一気通貫したマルチタスクを持ったコンサルタントが顧客に向き合う点だ。

「従来の広告会社では、営業担当者がクライアントからヒアリングしたことを、戦略のことならプランナーに、メディアの話は媒体(メディア)担当者に、クリエイティブはクリエイティブ担当者へと分業して進めることが多々ありますが、手厚い対応な分、時間がかかり、クライアントによってはマッチしない側面がありました」と指摘するのは電通ランウェイの岡本智明氏。

電通ランウェイでは、1人のコンサルタントが一貫して担うことで、顧客と一対一で向き合うことができ、よりスピーディーに話を進めたい中小企業やベンチャー企業の担当者の期待にも応える。

昨今、広告サービスを提供する企業は広告業界以外からも続々と参入してきているが、「ウリアゲガンバ」の強みは、ずばり“人”だ。

「『ウリアゲガンバ』は、さまざまな業種・規模の企業を担当してきた広告業界歴15 年以上のコンサルタントが担当しています。豊富な経験と、成功事例に基づく知見により、ヒアリングの質も提案力も高いことが特徴です。さらに、“人”だけではなく、電通グループが持つマーケティングツールやデータを駆使することができることも当社ならでは。『客観的なデータ』と『コンサルタントの力量』の掛け合わせで、クライアントの売上を最大限に伸ばすための最適なお手伝いができることが強みです」(木部氏)

今後は、「ウリアゲガンバ」を軸に派生ビジネスや事業領域拡大も視野に入れる。岡本氏は「首都圏の方々だけではなく、全国各地で我々の知見を求めていらっしゃる方々へのアクセスをより簡単にして、遠距離でもお仕事ができるような土壌を作っていければと考えています。ゆくゆくは、他の広告会社とも協業できるスキームを構築して、サポートできるようなネットワークを作っていきたいと考え、準備を進めています」と語った。
 


お問い合わせ
株式会社電通ランウェイ ウリアゲガンバ事務局
URL:https://www.uriageganba.jp
EMAIL:uriageganba@runway.dmr.dentsu.co.jp

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