フードテックの展示で本格ラーメンも
次にラスベガスコンベンションセンターを出て、もう一つのメイン会場である、サンズに向かいましょう。まずは2階です。近年入場してすぐのところには、ヘルステック関連の大型展示が構えてありましたが、今年はすっからかんだったようです。
しかし中に入っていくと、ヘルステックやスマートホームなどの展示は例年通り。
そして今年のサンズには、スペーステックとともに注目されていたフードテックのコーナーがありました。そのフードテックの展示の中でも特に注目を集めていたのが、日本企業のyo-KAI。彼らが手掛けるのが自動販売機型の自動調理器です。ラーメンやパスタなど食べたい料理をパネルから選ぶと、オーダー番号が表示され、その番号が呼び出されると、受取口からその場で自動で調理された料理を受け取って食べることができます。実際にラーメンをオーダーしてもらったところ、アツアツのラーメンが出てきて、日本人が食べても「うまい!」と感じるとんこつラーメンを味わうことができたとのことです。
存在感を示すフランスと韓国。一方中国企業は少なめ
次にサンズのもう一つの見どころであるユーリカパークに行きたいと思います。ここはスタートアップ企業があつまる展示スペースで、有力なスタートアップとの出会いを求める企業や投資家が集まるスポットです。今年の展示の様子では、フランス勢と韓国勢が存在感を示していたようです。韓国は11ものパビリオン(複数の出展企業のまとまり)を出していたようで、コンベンションセンター同様、韓国企業が今年のCESを盛り上げていました。一方近年勢いを増していた中国からの出展はほぼなかったようです。ユーリカパークはとても広い展示場ですが、今年は奥の方は閉鎖されており、スペースは例年より縮小していました。
ところで今回どうやって現地の様子を教えていただいたかというと、クリエイティヴ・ヴィジョンの代表取締役の加藤浄海さんとプランニングディレクターの清水保彦さんのお力添えをいただきました。お二人には私がCES2018に出展した際にお世話になりました。今年も日本企業のCES出展をサポートするJapan Techを手掛けて現地入りされていたため、今年の様子を教えていただけることとなりました。
「今年のCESはコロナ対策で出展ブース間の通路を広くとったことに加えて、直前の出展キャンセルもあり、いつもなら4500くらいあった出展者数が3分の1くらいになった印象です。来場している人も少ないので人混みが感じられません。そんな状況ではありますが、やっぱりCESはおもしろいなと思いました。ブース内にいて出展者とやりとりしている限りはこれまでのCESと何ら違いはありません。出展者の熱量が減っているわけではないのです」とお二人は語ってくれました。