そごう・西武は1月18日から、「西武渋谷店」で衣類を3着持ち込むと、陳列している古着を3着持ち帰れるポップアップショップ「CLOSET to CLOSET」を実施する。交換できるのは、22〜24日、29〜31日の計6日間。そのほかの期間は古着の展示のみ。
運営はenergy closet(東京・渋谷)。同社は各地で同様のイベントを開催しており、energy closet代表の三和沙友里氏によると、ことし1月第1週時点までで約1000人弱の来場、来店があった。20歳代半ばが目立つが、年齢層は18歳から40歳代、50歳代と幅広い。男女比はほぼ同数という。
「CLOSET to CLOSET」の入場料は3000円。各日午前10時〜午後8時まで、2時間単位でのチケットを販売している。売り場は12坪ほど(約40平方メートル)で、各時間帯で最大7人の来場を想定する。新型コロナウイルス感染症の拡大を鑑み、対人距離にも配慮した。
参加者は衣類を3着持ち込むと、会場にある約200着ほどの紳士服や婦人服から、気に入ったものを3着持ち帰ることができる。子ども服や水着、下着、靴、靴下などは対象外。持ち込んだ衣類は、担当者が目視でほつれや汚れがないかを確認し、その後、匂いなどを取る処理を施した後、店頭に並べる。
陳列する衣類はそごう・西武の社員や、西武渋谷店の従業員が持ち寄ったものもあり、それぞれの服への思いや、おすすめのコーディネートなどもカードにして添える。
日本総合研究所の調査では、2020年の国内衣類の新規供給量は82万トンで、家庭から手放される衣類は、供給量の約9割に及ぶ75.1万トンに上る。そのうち3分の2ほどの49.6万トンが廃棄されているという。
手放す衣類のうち、リサイクルされる衣類が占める割合は2009年の9.6%から20年は15.6%へ伸長した。一方、リユース(再利用)はコロナ禍の影響もあり、09年の20.5%から20年は19.6%へと後退している。