日本パブリックリレーションズ協会は14日、広報・PRの視点から2021年度に最も活躍した個人や団体を顕彰する「日本PR大賞」の結果を発表した。「パーソン・オブ・ザ・イヤー」には国連広報センター所長の根本かおる氏が選ばれたほか、地域社会の発展に貢献した個人・組織を称える「シチズン・オブ・ザ・イヤー」には東京外国語大学の学生・卒業生ら約60名による「COVID-19 多言語支援プロジェクト」が選出された。
根本氏はテレビ朝日を経て、1996年から2011年末まで国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)にてアジア、アフリカなどで難民支援活動に従事。フリージャーナリストを経て2013年8月から国連広報センターの所長を務める。広報活動全般のディレクションに取り組みつつ自らメディアや講演会などでSDGsの重要性を訴求し、達成目標年となる2030年に向けて大きなムーブメントを醸成してきた点が評価された。
「シチズン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた「COVID-19 多言語支援プロジェクト」は2020年4月、東京外国語大学の学生・卒業生らによって発足。約60人が活動に参加している。在日外国人がコミュニケーションの不安を抱えている中で「多言語支援」という課題に対して迅速に対応し、継続的に支援してきた取り組みが評価された。
プロジェクトのサイト「COVID-19 多言語情報ポータル」は日本語、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、インドネシア語、タガログ語、ウルドゥー語、ネパール語、アラビア語、スぺイン語、ブラジルポルトガル語、フランス語に対応。体調が悪いときの相談窓口、在留資格に関する情報など、政府や自治体などからの信頼できる情報をもとに執筆され、各言語に翻訳し掲載している。