ヤフーは1月20日、「Yahoo!ニュース」で配信する記事への読者のコメント投稿欄を非表示にする機能で、昨年10月19日の導入から12月18日までの2カ月間で、コメント欄が非表示となった記事は216本だったと発表した。1日あたりの配信記事に対し、約0.05%の割合となった。
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コメント欄の非表示は、AI(人工知能)技術を用いて自動で対応しているもの。一定以上のコメント投稿がある記事を対象に、ヤフーのガイドラインに違反したコメント数などの基準に達すると非表示になる。
「コメント欄は、ほかのユーザーの多様な意見にふれ、新たな視点を得ることにつなげる目的で設置しているもの。表現の自由を損うような運用はその目的に反するので、削除数が過剰になることは避けたいと考えている」(ヤフー広報)
ヤフーは従来から、ヤフーのガイドライン違反と人間が対応した「人が不快に感じるコメント」についての削除データなどを基に、「暴力的、差別的、過度に品位に欠けるコメントなど」を機械で検知し、コメント単体で削除している。削除されるコメント件数は21年6月時点で、1日あたりのコメント投稿数約32万件に対し、約2万件(6.3%)。
コメント欄の自動非表示は、「多様な意見にふれ、新たな視点を得ることにつなげる目的」のために取り組みを強化した格好。コメントごとの判断に加え、集合体としてのコメント欄自体を課題視した。
非表示となる基準についてヤフーは、「機能についての説明など透明性は確保しつつ、当面、基準そのものの公表は避けたい」との考え。非表示となる仕組みを逆手に取り、一部の利用者が意図的にコメント欄を非表示にできてしまうなど、濫用の懸念がある。ガイドラインに違反する投稿者や投稿への対策強化など、今後も運用の改善を続けるという。