ACC受賞作を徹底解説!古典なのに新しい、人類に刺さるアロマ音(ゲスト:井村光明・髙橋ひかる)【前編】

初となるリモート審査の難しさ

権八:そんな髙橋さんが審査に参加されたACCなわけですけども、いむりんは2020年に引き続き、審査委員長ですね。

井村:はい。

権八:どうですか。2021年はコロナの影響もあって、オンラインだったんですよね。

井村:初のオンライン審査だったんですよね。だから、今日髙橋さんとも初対面なんです。

髙橋:はい。はじめまして、でした。

権八:そっか。審査したけど、今日初対面なのか。

井村:そうなんです。最初はリモートだから緊張しないかなと思ったんですけど、リアルでやってると、「この人なんか話あるな」「何か言いたそうだな」って雰囲気があるから、「この作品どうですね?」ってパっと振れたりするんだけど、リモートだと画面が小さくて表情が分かんないから、振れないんですよね。そこがちょっと……。だから言いたい作品に意見を言えなかった人が多かったんじゃないかなと思ったりしてました。どうでした?

髙橋:う~ん、そうですね。やっぱり今発言していいのかっていう、タイミングがつかめなくて。私、自分の性格も相まってしまったんですけどで、もっともっと皆さんと交流ができたらな、というところがあったので。そこは申し訳なかったし、惜しかったなって言うか。井村さんがここで発言求めてるんだろうなっていうタイミングでも、自分がなかなか行けなかったのがもどかしく感じました。

権八:まあ、でもさ。ひかるちゃんからしたら、みんな、大人っていうか。

髙橋:そうですね。

権八:自分がグイグイ行きづらいよね。

髙橋:やっぱりおこがましいというか……。皆さんの発言を聞いてからいろいろ考えたいなっていうところもあったんです。でも、交流ができたら、もっともっと深い話ができたんじゃないのかなって思ましたね。楽しかった上で、もうちょっとここがあったらより良かったんじゃないのかなって、思う点ではあります。

権八:いきなり反省会になっちゃった……。

一同:ははは。

髙橋:いやいやいやいやいや!

井村:ひょっとしたらリアルで会って審査すると、またちょっと違った結果になったかもなっていう気もしました。

権八:それはありますよね。

井村:あるね。どっちにしろ、500本ぐらい聞いたもんね。ラジオ。

髙橋:そうですね。いろいろ聞かせていただきました。

井村:どうですか? まとめて500本くらい聞くと。

権八:確かに。

髙橋:まずこんなに、知らず知らずのうちにラジオCMって聞いてるもんだなって思うこともありました。ラジオCMって音声だけなので、意外と聞き流している場合もあるんですけど、逆に聞き流している中でもちゃんとインプットされてるものがあったりして。こういう言葉の使い方、こういう間の取り方で、私たちのハートに入り込んでくるんだっていう面白さもありました。

逆に、「あ、これはうまく自分の中では咀嚼しきれなかったな、このラジオCMの20秒の間だけでは」っていうのもあったりして。すごく面白かったし、この短い間でどう伝えるかって言うのが、勉強にもなりました。

澤本:リモートの審査の中でも、僕らが好きって思っていることと違うのが好きなんだなって思ったり……。個人の好き嫌いっていうことだけじゃなくて、意外とそういうところでも、すごく勉強になったんですよ。

髙橋:そうですね、皆さん本当に好きな物が全然違いましたもんね。

井村:バラバラでしたね。

髙橋:バラバラに分かれましたもんね。それが「なるほど、こういう視点もあるんだ」っていうのを知れて、すごく私は楽しかったです。個人的にすごく勉強になりました。

澤本:すごい。いい人を審査員にしたね。井村君は。

井村:いや~、こんな喋るとは思わなかったですね。

一同:ははは。

次ページ 「古典的CMが逆に新鮮に聞こえる不思議さ」へ続く

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