日本テレビ放送網は4月1日、バーチャルユーチューバー(VTuber)事業を分社化し、100%子会社として新会社を設立する。社名は「CLAN ENTERTAINMENT」で調整中。代表取締役は日テレでVTuber事業を立ち上げた大井基行氏。所在地や株式数は未定。
企業タイアップやイベント、番組出演や、イベント、番組などの企画、プロデュース、撮影などのVTuber支援事業を拡大する。日テレのVTuber事業は2020年以降急成長しているという。ユーザーローカルの調査では、国内VTuberは2018年〜2020年は約1カ月で1000人ずつのペースで増加しているが、20年〜21年は3000人増の1万6000人と、伸び率が拡大した。
日テレは2018年にVTuber事業を社長室の大井氏が立ち上げ、2020年5月にVTuberをネットワーク化する「V-Clan」を開始した。2020年10月には地上波で30分番組を放送した。SHOWROOMやMIXCHANNELなど、外部の動画配信サービスでもコンテンツを配信したケースがある。
「VTuber」は、CGキャラクターに声を当てたり、操作したりして、タレントのように活動する人を指す。ネット動画サービス「YouTube」での動画配信で人気に火がついたため、YouTuber(YouTubeで動画を配信する人)と称されるが、同サービスの外に活動を広げているケースもある。
21年にはスターダストプロモーションがバーチャルタレント事業を始めたほか、ソニー・ミュージックエンタテインメントも発掘プロジェクトに乗り出している。企業ではロート製薬やウェザーニューズが自社の広告塔のひとつとしてVTuberを起用している。サントリーも実施しているが、2021年中で本格的な更新活動は停止している。