リクルートの「Airワーク 採用管理」は、松本人志さん、山田 孝之さんを起用したテレビCM の第 2 弾の放映を開始した。
第1弾のCMで松本さん演じる社長が自ら作った採用ページを見て、面接に訪れた山田さん。続く第2弾では、面接をするシーンから始まる。
面接の最後に、松本社長が「何か質問はありますか?」と山田さんに問いかける。「御社の経営理念の…」と山田さんが質問を始めようとすると、その話を遮って「例えば誰が採用ページを作ったのか、とか、どれくらいの時間でできちゃったのか、とか…」と畳み掛け、採用ページをアピールする松本社長。「採用ページしばりですか…」と慌てる山田さん。2人の間に微妙な空気が流れる…。
「Airワーク 採用管理」は、無料で簡単に自分で求人募集ができる採用管理サービス。しかし、まだ馴染みの薄いサービスであることから、CMの設定はターゲットの中心である中小企業の採用側・被採用側にしたという。
求人関連の広告としては独特の空気感を放つ本CMについて、企画を手がけた村田俊平氏は「目指す世界は、コントやギャグというよりもコメディ」と話す。
「CMの設定には、常に伝わるスピードと既視感のせめぎ合いがあります。確かに、オフィスのシーンはサービスがどんなものか伝わりやすいのですが、今や、ビジネスツールCMはレッドオーシャン。見慣れてしまった絵は求心力を欠いてきます。
そのジレンマを解消するための近道はメジャー感です。ただメジャー感があるだけではなく、面白いことが“起こり続けそうな二人”の配役でシリーズが磨耗しない、耐久性を考えています。逆を言うならば、二人の掛け合いに注視してしまうキャスティングであれば、舞台は商材に近い方が訴求のスピードが速い、とも言えるかもしれません」
CMの制作にあたり、松本社長の会社の社員数、エリアまでクライアントと細かく毎回議論し、舞台設定の細部に至るまでリアリティを追求しているという。
本CMで徹底的にこだわったのは、世界観だ。本人役やコミカルな役の多い松本さんをあえて今までありそうでなかった「俳優」として描くことに挑戦している。
「映像のルックは映画的、ドラマ的な本格的なルックを目指しました。“俳優”松本さんの魅力を引き出す役目も、名優山田さんは完璧にこなしています」(村田氏)
実は裏設定として、「松本さんがもし芸人になっていなかったらという並行世界」を考えている。例えば社長の髪形は、昔の松本さんの髪型の延長にするなど、現実と並行した設定にしている。
「私やクライアントの皆さんの中にも松本ファンは多いので、“松本さんが社長だったらこういうこと言いそう”と毎回プレゼンも盛り上がります。リアリティとバラエティのバランスがこの企画の心臓だと思います」(村田氏)
第1弾CMには大きなストーリー展開はなかったが、CM内に散りばめられた細かいアイデアへ反応する人や、リアリティを追求するために、採用した現場でのアイデアやアドリブ(松本さんの肩をブルっとするリアクション)への好感を持つ人が、SNSなどで多く見られた。新規アカウント数も当初の目標数字を超えたという。
「上司の可愛い一面に癒される、部下の意外な一言に考えさせられる。広告ではあるのですが、採用という、働く人の出会いをささやかながら支える、そんなブランド、CMシリーズになっていきたいとチーム一同思っています」(村田氏)
スタッフリスト
- 企画制作
- 電通+ソーダコミュニケーションズ
- CD
- 山本渉
- CD+企画+C
- 村田俊平
- AD
- 碓井達朗
- AgPr
- 萩中信弘、岩佐遼太郎
- Pr
- 橘慎哉
- PM
- 山田恭平
- 演出
- 中島信也
- 撮影
- 阿藤正一
- 照明
- 木村太朗
- 美術
- 鈴木一弘
- ST
- 高堂のりこ(松本人志) 、 五月桃(山田孝之)
- HM
- 柳美保(松本人志)、 灯(山田孝之)
- CAS
- 杉山公代、田山晃広
- 音楽制作
- 渡辺秀文
- 作曲
- 瀬川英史
- 編集
- 宮崎努(オフライン)、太田勝也(オンライン)
- MA+MIX
- 切金潤
- SE
- 宮良明彦
- 特機
- NKL
- AE
- 川原潤一、吉羽賢治、伊藤隼、飯田信弥
- NA+出演
- 山田孝之
- 出演
- 松本人志